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いざというときに備えよう!株式投資の損切りのポイント

2013年03月07日作成

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目次

はじめに

「損切り(ロスカット)」という言葉は、投資を行っている人なら、誰しも耳にしたことがあると思います。投資においては、この損切りと資金管理が非常に重要です。

ここでは、株式投資の損切りのポイントについてご説明します。

損切り(ロスカット)とは

株式投資においての損切りとは、含み損が生じている銘柄を見切り売りして損失額を確定することをいいます。

例えば、1000円で買った株が900円になってしまった(100円の含み損がある)時に、今後更に株価が下がることを見越して、損失を最小限にするために株式を売却するときに使います。

反対に、持っている株式に含み益が出たときに、売却して利益額を確定することを、「利益確定」と言います。

なぜ損切りが大事なのか

資産運用において、常に全ての金融商品で利益を出し続けることは不可能です。「損失を最小に利益を最大にする(損小利大の法則)」ように運用することで、最終的に利益が出るようにすればいいのです。そのためにも、できるだけ早く損切りをして、次の投資機会に備えることが重要です。

ですが、理屈でわかっていてもなかなか損切りは難しいものです。

損小利大の法則と反対の行動をとってしまう「プロスペクト理論」

投資における人間の心理について有名なものの一つに、プロスペクト理論と言う認知心理学の考え方があります。要旨は以下のとおりです。

  • 人は、損失回避性といって、「利益を得る可能性のある環境下では危機回避的になり、損失を被る可能性のある環境下では危険追求的になる」という傾向をもつ。
  • また、利益・損失の絶対値が大きくなるほど、損失回避性の傾向が高まる。
  • 人は、利益と損失同額であれば、利益を得た満足度より、損失を被った悔しさの方が強く印象に残る。

つまり、「人間は予想できない状況下において無意識に『利益を最小・損失を最大』にしてしまう行動を取る」ということです。それでは、適切な損切りのためには、具体的に何に気をつければよいでしょうか。

ポイント1:必ず余剰資金で株式投資を行うこと

株式投資に限ったことではありませんが、必ず余剰資金で投資を行いましょう。1か月後の生活費や入学を控えたこどもの教育資金を使う、などどいうことは絶対にやめましょう。

余剰資金は、収入・資産・家族構成・価値観・直近のライフイベントなどによって左右されるため、人によって異なります。少なくとも、直近1年分の生活費(学費含む)は、手元に残しておきましょう。

直近1年分の生活費さえあれば十分ということではありません。家族が幸せに暮らすためにいくら・いつまでに必要なのかきちんと整理しましょう。

ポイント2:投資目的に基づいた投資商品を決める

以下、例をあげて説明します。

投資目的(期限・目標金額)を整理する

例えば、「3年後に家族と実家みんなで海外旅行をするための資金を作りたい」という場合、

目的 海外旅行資金をつくりたい
期限 3年後
目標金額 200万円
現在用意できる金額 100万円
必要度 実現できたらいい

となります。

上記の例の場合、単純に毎月約5万6000円(利息なし)づつ、貯金を積み立てていっても、目標金額に達成します。必要度が高ければ、株式投資以外のリスクの低い商品を検討するとよいでしょう。

目的にあった投資商品を考える

必要度合いと、現在の家計の状況、資産運用の経験などを考えます。例えば、

  • 他の目的のための毎月の貯金はすでに行なっていて、さらに貯金額を増やすのは厳しい。
  • 最悪海外旅行に行けなくとも、一族で近隣にでかけられればいい。
  • すでに自分のお小遣いの一部を株で運用していて、それなりに利益も上がっているから、やってみよう。
  • 3年後には必要になるので、流動性がある金融商品がいい。
  • 3年間で2倍の金額になる可能性のある金融商品がいい。

という理由から、株式投資を選択します。

金融商品を選ぶときには、「投資目的に適しているか」「その商品の長所短所はなにか」「その商品のリスクとリターンはなにか」「手数料や税金など利益から差し引かれるものはなにか」を考えて選びましょう。

ポイント3:投資前に「売却ルール」を決めること

次に、投資前に自分自身の「株式売却ルール」を決めます。このとき、「何のための投資」なのかを踏まえた上で、売却ルールを設定します。

  • 原則、どこまでの損を許容するか (例えば、15%値下がりしたら売る)
  • 原則、どこまでの利益を目標にするか (例えば、20%値上がりしたら売る)
  • 乱高下したときはどうするか(例えば、そのとき保有している株式の半分は決済してしまう)

を決めておきます。

購入時には指値だけでなく、逆指値で売却ルールを反映

実際の売り買いの注文においては、購入時に決めておいた利益確定ルールと損切りルールを、指値と逆指値に反映します。

  • 指値で、いくら以上になったら売る(利益確定)
  • 逆指値で、いくら以下になったら売る(損切り)

というように注文します。

利益と損失の許容幅を反映した、指値と逆指値を同時に行う注文方法を、「ツイン指値」「W指値」と呼びます。
【参考】逆指値注文の仕組み | 取引ルール | 現物取引 | 国内株式 | 楽天証券

【参考】指値と逆指値

どちらもある価格になったら売り買いをするという「価格の指定による注文」方法ですが、そのときの状態によって指値と逆指値が異なります。

  • 指値:指定した価格より株価が安くなったら「買い」、高くなったら「売る」注文方法
  • 逆指値:指定した価格より株価が高くなったら「買い」、安くなったら「売る」注文方法
値下がり時に売る・買うの判断をする目安の一つとして、「仮に資金があれば、その株を追加で買いたいかどうか考えてみる」という方法もあります。
損切りについての説明をしているので、売却ルールを中心に説明していますが、投資においては、売却・購入ともにルールも決めておくといいでしょう。

ポイント4:投資中にルールを変えないこと

株式市場がいつも凪のように穏やかであればいいのですが、時には嵐のような相場という時もあります。ここで大事なのが、ポイント3で決めたルールを変更しないことです。

その場での判断は避け、前もって決めた行動に従う

避難訓練を思い出してみてください。どうして訓練が必要なのでしょうか。緊急事態にいくつものことを確認したり、考えたりすることはとても難しいことだからです。

株式投資においても同じです。相場が大荒れのときにはじめて株価指標を眺めていても、適切な判断をすることはできません。

  • 過去の実績や現在の指標など株価に影響を与える情報を普段からチェックしておく
  • 自分の資金と目的に即した投資ルールを作る(着目する指標/買い・売りのルールなど)

ことをおすすめします。

その他

株式投資の現物取引・信用取引

現物取引であれば、損失の最大金額は株を購入した金額です。信用取引のように金利や貸株料が発生しないので、現物取引ならば塩漬けにしたまま株を保有するというのも選択肢の一つです。

塩漬けにする場合は、許容できる範囲内の損失か、を考えることが大事です。

おわりに

相場の格言に「見切り千両、損切り万両」という言葉があります。損には違いなくとも損切りによって大きな損失を避けることができるならば、多大な価値があるという意味です。

相場の乱高下に振り回されることなく、冷静さを保つためにも、損切りを心に留めておきながら、投資をしましょう。

参考サイト:知るぽると

参考書籍

書籍名 行動経済学 経済は「感情」で動いている
筆者 友野 典男
出版社 光文社
発売日 2006/5/1
購入 Amazon

(photo by amanaimages)

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本記事は、2013年03月07日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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