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中世説話文学の傑作宇治拾遺物語の読み方

2013年10月30日更新

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はじめに

『物語』、という名前がついていますが、説話物語集なので、作者がいるというよりは編者がいるということになります。

編者について

中世、1213年から、承久年間の1221年頃にかけて成立の説話物語集で、編集者は不明です。

  • 平安時代末期成立の、『今は昔……』の書き出しで有名な『今昔物語集』と並び称される説話文学の傑作です。
  • 宇治大納言といわれた平安貴族の源隆国が著した『宇治大納言物語』が加筆や増補などされた後に、当物語の後日談、選ばれなかった説話等を拾い集めて完成されたものです。

おおまかな内容

収録された説話には、『打聞集』、『十訓抄』、『古事談』等に類似話が存在します。

今昔物語集には80余話にのぼる共通の説話が存在するなど、先に成立した数多くの説話集に共通のお話が存在します。

説話の系統は3系統に分類できます

1.高僧のお話や破戒僧の話、発心談や往生談などの仏教説話系統

2.恋愛話、滑稽な話、盗人・鳥・獣の話などの世俗説話系統

3.「わらしべ長者」「雀の恩返し」「こぶとりじいさん」等の民間伝承説話系統

登場人物は、貴族だけではなく一般庶民も多いのです。珍奇な話ばかりでなく、日常性溢れるお話が豊富です。

仏教に関する説話はありますが、教訓や啓蒙の色が比較的うすく、ユーモアや雑談めいたお話が多いのが『宇治拾遺物語』の特殊さです。

文体

  • 全197話から構成されています。
  • 一つ一つが長くなくて、読みやすいのが特徴です。
  • 起と、具体的な中身と、端的なおちがあります。
  • 当時の生活の常識や価値観に依拠しがちな表現のおちのため、思考を要するおちも含まれます。
  • 平易な文章ながら、適切に身分の高い人に敬語も含まれている傾向があります。

読解のポイント

日本だけではなく、唐やインドをも舞台としているのを知っておくのが読解のポイントの一つです。

また、多彩な説話集と解説されますけれども、

  • 『恐ろしき』
  • 『をかし』
  • 『あはれ』

を特徴としています。

平安時代の二大特徴の、源氏物語流「もののあはれ」と枕草子流「をかし」を合わせた上に、短編ながらも、珍奇な「恐ろしい」民間伝承を織り混ぜた物ということになります。

おわりに

現代語訳で滑稽なお話を読むと、意外と笑えますので、そのあとに古文読解をすると、人物関係の把握がしやすいです。

(photo by 写真検索さん)

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本記事は、2013年10月30日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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