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ベンチャー(スタートアップ)が上手にPRする方法

2012年12月07日作成

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目次

はじめに

お金も知名度もないスタートアップにとって、自社サービスをどうやってPRしていくかは、非常に難しいですよね。僕がSearchManで行なってきた経験を元に、僕が考える効率的なPR方法を紹介します。

(自慢したいわけではないのですが)SearchManは、2012年9月~11月の3ヶ月間で、TechCrunch 3回、Cnet Japan、IT Media、日経新聞、Startup Dating, Markezine等、多くのメディアに掲載して頂きました。英語圏でもほぼ同数掲載されています。詳しくは、SearchMan.comからのリンクをご覧ください。)

スタートアップはPRはすべき?

「うちの会社もPRした方がいいですか?」

と良く聞かれます。答えは

「しなくていいならしない方がいい」

だと思っています。

スタートアップは成長が全てです。ユーザー数、売上が加速度的に成長し続けるのが一番重要です。PRは非常に時間的なコストがかかりますので、PR無しで、自力で成長できるなら、(PRより効率的な方法で成長できるなら)PRしなくて全く問題ないです。

PRを開始すべきタイミングは?

PRをしないと成長が出来ないのであれば、恐らく、PRをすべきでありません。PRは「成長促進剤」です。放っておいても成長するサービスの成長を更に速くする用途で用いるなら良いと思いますが、「PRし続けないと成長しない」状態になるのは最悪です。

「リーンスタートアップ」を読んだことがある方であれば、プロダクト・マーケットフィットが上手くいっていることが確認できるまではPRはすべきでないでしょう。

PRはあくまで「成長促進剤」。

記者の人の気持ちになろう

PRをする場合、一般的には、大手メディアの記者の人に、自分の会社・サービスに関する記事を書いてもらうことになります。

一番最初に理解しなければならないのは、記者の人は滅茶苦茶忙しいということです。例えば、本家TechCrunchの場合、1人の記者が平均1日に4記事書いています。1記事に対して、調査から実際の執筆まで1.5時間かかるとすると、それだけで6時間かかります。1日に8時間働くとすると、残り2時間しかありません。

貴方がよほど有名人でない限り、記者の人が片道1時間かけて来社し、1時間の取材をして、その内容を1時間かけて記事にする、ということは起こりえません。これだけで4時間かかります。1日4本記事を書くのが仕事ですから、完全に予算オーバーです。

従って、一番大事なことは、「記者の人が30分から長くても1時間で記事を書けるように全てを準備してあげること」です。

何を記事にしてもらうか

親しくしている記者に「一番困るパターンは何ですか?」と質問したことがあります。彼曰く、一番困るのは、「新サービスリリースしました。X, Y, Zという機能があります。」というパターンだとのこと。

記者の人は、毎日数百通の「新サービスリリースしました」メールを受け取っています。リリースしたばかりのサービスの場合、どれが本当にいいサービスなのか、プロの記者でも分かりません。機能の説明をされても、文章だけでは競合サービスとの違いが分からない場合が多いと思います。

つまり、新サービスと新機能の「押し売り」はダメです。

では、どうすればいいのかと彼に聞いたら「ストーリーが必要」とのこと。どういうことかというと、

例:今、世の中でこういうことが起こっている(あるいは、こういうことで困っている人が多い)
だから、その問題を克服するために、このサービス(機能)をリリースしました。

みたいな流れがあれば、記事にしやすいとのこと。記者の人からすれば、単にスタートアップの新サービスを紹介するだけの記事よりも、それに社会現象を一緒に書くほうが、読者の目を引きやすいのは明らかです。

記者の人の気持ちになって考えれば良く分かります。記者の人は、たくさんの読者に読んでもらえる記事を書きたいのです。従って「たくさんの記者の人に読んでもらえるコンテンツは何か?」というのを真剣に考えるのが重要です。

例えば、写真アプリの例で考えてみましょう。以下の2つの例では、明らかに後者の方が、記事になりやすいです。読者の人は、良くわからない新機能よりも、「他の人がどんな写真フィルタを使って写真を撮っているか」の方が興味がありますよね。

「写真アプリX、ユーザーがY人突破、新機能A, B, Cをリリース」
「写真アプリXで、最も良く使われる写真フィルターはA, B, C」

何を記者の人に渡すべきか

僕はいつも、以下の内容をA4 1ページに収まる程度に整理して、まとめてメールしています。長すぎるのは禁物です。

  • 今、世の中でこういうことが起こっている(あるいは、こういうことで困っている人が多い)
  • サービス(機能)の説明
  • スクリーンショット

注:文章は添付ファイルにせず、メール本文に書きましょう。添付ファイルを開く手間を省くだけで、記事になる確率が上がります。

繰り返しになりますが、記者の人が30分〜1時間で記事が書けるように、必要なものは全て渡すべきです。

どうやって記者にコンタクトするか

知り合いのつてを頼って記者を紹介してもらうこともあれば、飛び込みメールをすることもあるでしょう。コンテンツさえ良ければ、飛び込みでメールしても取り上げてくれる可能性もありますが、出来るだけ誰かに紹介をしてもらうのが確実です。記者の人たちはとにかく忙しいのです。

記者の人にコンタクトする時は人づてでの紹介を優先すべし。

NewsWireは使うべきか?

個人的には、NewsWireは使ったことがないので、良く分かりません。がしかし、バックリンクがもらえるというSEO効果を除けば、実質的なPR効果はあまり期待できないのではないかと思っています。

また、NewsWireに頼ろうとすればするほど「自分たちがPRしたい内容」ばかりを掲載しがちになり、前述した「読者が読みたい内容」からどんどんかけ離れていく可能性があります。

上級者ハック

「ストーリー+新サービス」以上に強力なPRハックが2つあります。「データ」と「ハウツー」です。

例えば、この記事ですが、新サービスの宣伝は全くしていませんが、「App Storeの検索エンジンがこんなに変化した」というデータと、「アプリ開発者がどうすべきか」というHow Toを組み合わせた記事になっています。

何故この2つが強力か、というと、「新サービス出ました」というよりもこうしたデータ、How Toの方が多くの読者に読まれるので、記者の人にとっては非常に好都合なのです。つまり、新サービス・機能が無くても、何度もPR出来ます。

本記事は、2012年12月07日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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