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  8. 「沈まぬ太陽」ってどんな話?未読の人のための「知ってるふり」講座

「沈まぬ太陽」ってどんな話?未読の人のための「知ってるふり」講座

2011年02月21日作成

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目次

はじめに

「沈まぬ太陽」は1999年に新潮社から発行された山崎豊子氏の長編小説です。現在は新潮社から文庫化され、「アフリカ篇上・下巻」「御巣鷹山篇」「会長室篇上・下巻」の全5巻で読む事が出来ます。

ここでは「沈まぬ太陽」を読んだことも見たこともないけれども「知ってるふり」をしたい方のために5つのポイントをご紹介いたします。

この記事は「知っているふり」をしたい方のための記事なので多くのネタバレをしています。内容を知りたくない方は、お読みにならないようにお願いいたします。

おおまかなストーリーの流れ

沈まぬ太陽〈1〉アフリカ篇(上) (新潮文庫)

舞台は「国民航空」という架空の航空会社です。この会社内部の腐敗、誠実に対応してきたサラリーマンへの会社都合の仕打ち、大規模で衝撃的な航空機事故、再生へ向けての努力などが描かれています。

ストーリーは3つの舞台で構成されています。

アフリカ篇

国民航空の労働組合委員長をしていた恩地元(おんちはじめ)は、社員のために経営陣と衝突し、それを切っ掛けにカラチ、テヘラン、ナイロビと足掛け8年に渡る左遷人事をされる事になります。

物語はナイロビから始まり、社内での組合と経営との衝突という回想で進んでいきます。

御巣鷹山篇

10年の左遷期間を終えて日本に戻された恩地に与えられた仕事は、国民航空機が起こした「国航ジャンボ機墜落事故」の遺族対応係でした。

家族を事故によって失った人々へ誠実に対応する恩地の姿と遺族の悲しみが描かれていきます。

会長室篇

「国航ジャンボ機墜落事故」の後、国民航空の再生措置として関西の紡績会社会長、国見正之が会長に据えられます。

国見会長は誠実に仕事をこなしてきた恩地を会長室の部長に抜擢し、恩地は今度は会社の上層部と戦うことになります。社内の腐敗体質の様子が描かれていきます。

サラリーマンの悲哀が描かれている

上に大まかなストーリーを書きましたが、この小説には何処もスッキリできる部分がありません。

内容は社内での闘争、組合分裂工作、虐め、左遷、果ては政界の黒幕などドロドロした理不尽な描写でいっぱいです。誠実に目の前の事に尽くしてきたサラリーマンに与えられる仕打ちが描かれていきます。

しかし、タイトルの「沈まぬ太陽」のごとく、どのような目に遭っても誠実に現実に立ち向かう主人公の姿もまた描かれているのです。

何が問題になっていたのか

この小説は連載当初から問題視されていた小説です。山崎豊子氏自身は「あくまでもフィクション」だと言われていますが、舞台はあきらかに「日本航空」であり、モデルとなった人物も実在する人物です。

モデルはあるが、あくまでもフィクション

この小説の舞台は「国民航空」という架空の航空会社ですが、描かれている内容は全て日本航空で実際にあった出来事です。(だと言われています)

作家の取材内容が一方的

取材内容が、ほとんど主人公・恩地のモデルとなった方から提供された物であり、その描かれ方が恩地寄りで、他の登場人物のモデルとされている人たちからの抗議が止まない作品となりました。

とくに舞台とされている日本航空は不快の念を示し、機内に「週刊新潮」を置かなくなったほどでした。

そして出版社争いへ

「沈まぬ太陽」と山崎豊子氏を徹底的に叩きたかった日本航空は、「週刊朝日」と組んで「沈まぬ太陽」の批判を始めました。

御巣鷹篇で描かれた「日航機墜落事故」に関する部分が、「実在の出来事と架空の出来事が混在され、何処までがフィクションだか解らない」と言うものが抗議の主な内容です。

これに「週刊新潮」側も「意味の無い抗議である」と反論。世の中を騒がせることになりました。

映画化へ

そのような様々な経緯があり、この作品の映像化はないものと誰もが思っていました。(映像化の話は何度か映画、ドラマで出たようですが、いずれも立ち消えになっています)

しかし2009年、角川映画がついに映画化に踏み切りました。この事に関して日本航空からは再び抗議があったようです。映画中に日本航空の飛行機は一切使われていません。

このように、「週刊新潮」で連載が始まった1995年からすでに10年以上過ぎた今でも何かと話題になる作品なのです。

おわりに

大体ご理解いただけたでしょうか。あまり解らなかった場合は「暗くて鬱々するけど名作だ」のように語っていただければ、ほぼOKでしょう。

長い小説なので余裕のない方は大変でしょうが、名作なので一度ぜひお読み頂きたいと思います。

(Photo by 足成)

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本記事は、2011年02月21日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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