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小説における一人称と三人称の使い分け方

2015年03月03日更新

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はじめに

さあ、これから自分で小説を書いてみましょう!

なんとなく全体のストーリーがまとまりましたので、その内容をさっそく紙なりパソコンなりで、形ある文章に書き直してみる事にします。

その時、真っ先に決めなくてはいけなくなるのが、その小説を一人称で書くか、三人称で書くかです。

どちらで書くかで、さまざまな制限があったり、あるいは、片方でしか書けないような表現があったりもするものなのです。

一人称の小説

一人称の特徴

一人称とは、分かりやすく言えば、手記のスタイルの文章の事です。

小説ですと、登場人物の一人が「私」とか「僕」「俺」などと称して、その人物がその小説の流れを紹介していく形になります。

ブログや日記などを付けている人でしたら、「今日、私は何々をしました」と言う文章に書き親しんでいるはずなので、まずは一人称の小説の方が書きやすいかもしれません。

一人称の制約

一人称の小説とは、まさに日記や体験談みたいなものですから、その一人称の人物を通した視線でしか、文章を書いてはいけません。

私が日本で眠っていた頃、兄貴は南極を旅している最中だった。
南極のオーロラを見た兄貴は感激して、叫んだ。「なんて美しいんだ!」もっとよく見ようと、兄貴はバッグから双眼鏡を取り出した。
上のような書き方は、普通はありえない訳です。「私」が直接見てないはずの南極での兄貴の描写を詳しく書いているからです。日記に、自分がじかに見てない事を正確に記せないのと同じです。

また、一人称の小説の場合、「私」はこの手記(小説)を最後まで書き続ける事になりますので、サスペンスや冒険ものの場合、「この主人公(「私」)は最後まで絶対に死なない」と読者にばらしてしまう欠点もあります。

三人称の小説

三人称の特徴

三人称の小説は、一人称の小説と反対に、セリフ以外の文面では、いっさい一人称を使わないのが基本です。たとえ、全シーンに同じ人物が立ち会っていたとしても、その人物も「彼」とか「少年」とか人物名(山田とかジャックとか)などで書きます。

三人称で書くと便利なのは、逆に言うと、全シーンに同じ人物(主人公など)を出す必要がない点でして、それどころか、誰もいない(誰も見てないはずの)シーンを書く事もできてしまいます。

その為、三人称による小説筆記は「神の視線」と呼ばれたりもします。

三人称の制約

三人称の小説の文章は「神の視線」である訳ですから、絶対的で公正な「神」は嘘の記述をしてはいけません。

誰もいない居間で、消し忘れた煙草から、その火は燃え広がった。
もし、このように書き切ってしまったら、その小説において「煙草から火が出た」のは完全な事実です。あとから「本当に火が出たのはストーブで、煙草はきちんと消えていた」などと書き加えてはいけません。

しかし、これが一人称の小説でしたら、主人公(私)の情報が常に正確とも言えないので、あとから「どうも、煙草から出火したというのは間違いだったらしい」と書く事も可能なのであります。

おわりに

さて、以上は、あくまで一人称と三人称の小説の書き方の基本的ルールです。しかし、そんな基本的ルールに縛られないで、自由な発想で書くのが小説の楽しさでもあるのです。

プロの作家の皆さんが書いた小説の中には、上記の人称ルールを十分に承知の上で、それらを逆手にとった秀作や傑作がいっぱいあります。

一人称の主人公が複数登場するとか、三人称の小説かと思えば、いきなり一人称の小説に変わったり、なんと、二人称(「あなた」とか「君」など)の小説と言うものまであるのです。

皆さんも、どうぞ、ルールにばかり振り回されたりせず、自由な想像の翼で、素敵な小説を書いてみてください。

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本記事は、2015年03月03日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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