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  8. 最前線IT企業のデザイナーたちが参考にしてきた「UI・UXの良書」とは

最前線IT企業のデザイナーたちが参考にしてきた「UI・UXの良書」とは

2015年11月13日作成

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便利なシステムを生み出し、ユーザーの感動体験に欠かせない「UI/UX」。デザイナーとしてお勤めの方はもちろんのこと、IT業界に関わっている・関心があるなら積極的に学んでいきたい分野です。

今回話をうかがったのは、人気IT企業におつとめのデザイナーの方々。「UI/UX」について学び考える上で、おすすめの書籍を教えていただきました。

ご回答いただいた企業はこちら

  • 1 グリー株式会社
  • 2 GMOインターネット株式会社
  • 3 GMOペパボ株式会社
  • 4 ピクスタ株式会社
  • 5 株式会社ブラケット
  • 6 ヤフー株式会社
  • 7 株式会社リブセンス
この記事では、各企業を50音順に紹介しています。

目次

グリー株式会社 細川菜々恵さん

スマートフォン向けアプリ開発を担うスタジオ「Wright Flyer Studios」にて、Art UI UXチームのUI/UXディレクターを務める細川菜々恵さん(以下、細川さん)。UI/UXを学ぶにあたり、おすすめを教えていただきました。

1『iOSヒューマンインターフェイスガイドライン』

細川さん「対象がiOSに載せるアプリであることが前提にはなっていますが、第2章『ヒューマンインターフェイスの原則』、第5章『ユーザー体験ガイドライン』には、UI制作にあたり踏まえておくべき基礎が包括されています」

2『インタフェースデザインの心理学 ―ウェブやアプリに新たな視点をもたらす100の指針』

著者 スーザン・ワインチェンク 訳:武舎広幸、武舎るみ、阿部和也
出版社 オライリージャパン
細川さん「『iOSヒューマンインターフェイスガイドライン』がデザインの指針を示しているのに対して、こちらはUIデザインの『何故』にあたる根拠の部分、人間はどのように情報を捉え、解釈し、対処しようとするのかといった行動原理がまとめられています」

必要なのは、ゲームの魅力を最大限にする能力

なぜこの2つを特に参考にしているのでしょうか。そこには、ゲーム制作に携わる細川さんならではの視点がありました。

細川さん「ゲームUIデザイナーには、担当するゲームの世界観と制作物の機能の目的を理解し、ゲームの魅力を引き出す表現やアイディアを、快適にゲームをプレイできる形にデザインとして落とし込む能力が求められます。その際に、情報設計に関する原則・セオリーを会得していることは大きな武器になります。この2冊には時間がたっても色あせない、普遍的な考え方がまとめられており、指針・ヒントとして、大変参考になりました」

最後に、デザイナーとしてのご自身のビジョンについて語っていただきました。

細川さん「現在の自分の業務としては、若手デザイナーのバックアップや育成のウェイトが高くなっています。彼らのスムーズなものづくりの基盤や心構えとして、上記2冊や自身の経験の中で得た知識を伝えていきたいです。自分自身も未挑戦のジャンルやカテゴリがまだまだたくさんあるので、向上心と学びの心を忘れずに、公私問わずどんどん制作に関わっていきたいですね」

GMOインターネット株式会社 小林信明さん

小林信明さん(以下、小林さん)は大学院で科学技術社会論の研究をするかたわら、夜学のダブルスクールでWEBデザインを学んだのだそう。2014年にGMOインターネットへ入社し、サイトの制作・リニューアル等を経て、2015年から海外プロジェクトのデザインに携わっています。社内では個人的にペーパープロトタイピングを実践し、効率的なUI設計を研究されているのだとか。

1『誰のためのデザイン? 増補・改訂版 ―認知科学者のデザイン原論』

著者 D. A. ノーマン 訳:岡本明、安村通晃、伊賀聡一郎、野島久雄
出版社 新曜社
小林さん「この分野では有名なD.A. ノーマン氏の古典的名著です。押すのか引くのかわからないドア・反対に差し込んでしまう電池など、身近なデザインを具体例に、使いにくい理由と使いやすくするための原則が解説されています。
   
印象的だったのは『道具が使えないのは、利用者の能力不足ではなくデザインが悪い』という一貫したテーマです。人が触るものを作る方であれば、是非読んでいただきたい一冊です。増補・改訂版が出版されており、流行っていた『アフォーダンス』等の言葉についての知見も深まると思います」

2『失敗から学ぶユーザインタフェース 世界はBADUI(バッド・ユーアイ)であふれている』

著者 中村聡史
出版社 技術評論社
小林さん「操作に手間取る自動券売機や、服を着たまま浴びてしまいそうになるシャワーなど、世の中にあるUIの失敗事例がカタログのように紹介されており、失敗からUIについて学ぼうという趣旨の本です。
 
『誰のためのデザイン?』で解説されている専門知識の参考事例を増やせますし、失敗事例には『これは…』と思わず笑ってしまうシニカルな面白さがあり、楽しみながらインターフェースについて学べると思います」

誰でもストレスなく楽しめるインターネットを目指して

小林さんは上記の本を読むことで、サービス開発の業務において変わったことがあるのだそうです。

小林さん「意識するポイントが増えたと思います。操作と結果の表現に整合的なイメージがあるか、フィードバックは本当に適切か、エラーが起きた時に原因が理解できるか、など。いきなり改善点を模索するよりも速く、具体的な基準で評価できるので、効率的です。また、エラーやミス操作に対して『どのようにして正しい操作に導くか』だけでなく、『ミスした操作の中にユーザが本当に望むことのヒントがある』という見方も積極的に試していきたいですね」

常にユーザーの視点を忘れないことが、デザインを考えていく上で不可欠なのですね。それはインターネットに親しみのある人に向けてだけでなく、あまり知識がない人に向けても同じ。

小林さん「GMOインターネットグループは『すべての人にインターネット』というコーポレートキャッチのもと、全ての人にわかりやすく便利なサービス開発を目指しています。人が道具を使って何かの目的を達成しようとしたときに、人と目的の架け橋を担うのがUIです。インターネットに苦手意識のある方でも操作を間違えたり、悩んだり迷ったりしないWEBサービスを提供し、より多くの人がインターネットを楽しめる世の中にしていきたいですね」

GMOペパボ株式会社 中里将也さん

2014年にGMOペパボ株式会社へ新卒4期生として入社された中里将也さん(以下、中里さん)は、EC事業部でUI/UXデザイナーを務められています。ホラー好きのため「ほらお」とも呼ばれている中里さんには、3冊の本を紹介していただきました。

1『発想する会社! ― 世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技法』

著者 トム・ケリー、ジョナサン・リットマン 訳:鈴木主税、秀岡 尚子
出版社 早川書房
中里さん「自分のルーツとなっている本です。アメリカの有名なデザインファーム『IDEO』で行なわれている、イノベーティブなプロダクトをつくるための方法やマインド、環境について紹介されています。実例が豊富で、デザイン思考を学ぶ読み物としてだけでなくデザイン資料としても楽しめます。すぐに取り入れられるアイデアもあるので、とても参考になります」

2『サイレント・ニーズ――ありふれた日常に潜む巨大なビジネスチャンスを探る』

著者 ヤン・チップチェイス、サイモン・スタインハルト 訳:福田篤人
出版社 英治出版
中里さん「人々が日常的に何気なく行っている行動から、ビジネスチャンスを探し出す方法について紹介されています。ビジネス本としても優れていますが、ユーザー体験を深く理解するのに役立つ視点を学ぶことができます。優れたUI/UXはよく観察することから導き出されるものだと思っているので、まずは見方について知るというのもおすすめです。こちらもユニークな実例が豊富で、読み応えがあります」

3『ユーザビリティエンジニアリング(第2版)―ユーザエクスペリエンスのための調査、設計、評価手法―』

著者 樽本徹也
出版社 オーム社
中里さん「『ユーザーテストをやってみたいのだけど、どうやってやればいいのかわからない…』という方がいたら、こちらの本をおすすめします。UXの調査・設計・評価方法についてわかりやすく解説されています。特にユーザビリティ評価については、会話例やアンチパターンを織り交ぜながら、実施前~実施後までのハウツーが書かれているので、指南書としても最適です」

次の10年も成長し続けるために

このような本から学んだことで、現在ご自身の役に立っているのは、特にどのようなことなのでしょうか。

中里さん「ユーザー中心の設計について学び、実践することは、開発側の意識とユーザーのコンテクストとのズレを修正するのに役立ちます。僕は10年以上続いているプロダクトに関わっているのですが、環境やニーズの変化に追いつけていない部分があり、開発側もそれに気づいていない場合があります。そうしたズレを浮かび上がらせ、改善していけるという点がユーザー中心設計の長所であり、プロダクトを長続きさせるためには必要なものだと思います」

使ってくれるユーザーがいなければ、どんなプロダクトでも長くは続かないもの。ネットやアプリの世界は常に進化し続け、終わりがありませんが、だからこそ楽しいのかもしれません。

中里さん「この先もプロジェクトの垣根を越えて、UI/UXデザインに携わっていきたいと思っています。先ほどもお話ししたように、GMOペパボには多くのお客様にご利用いただいている老舗プロダクトがあります。次の10年も成長を続けていくためにも、『よく観察し、深く理解し、仮説を立て、カタチにして、検証する』ことを繰り返して改善していくユーザー中心のアプローチをさまざまなプロジェクトに取り入れ、プロダクトの『芯』をより強くし、多くのお客様により良い体験を提供し続けていきたいです」

ピクスタ株式会社 宇田川直輝さん

写真・動画・イラストなどの素材を販売する、デジタル素材のオンラインマーケットプレイス「PIXTA」を運営するピクスタ株式会社。そのコマース&サービス本部の開発部にて、デザイナーを務められている宇田川 直輝さん(以下、宇田川さん)の「良書」は次の通りです。

『インタフェースデザインの実践教室 ―優れたユーザビリティを実現するアイデアとテクニック』

著者 ルーカス・マティス 訳:武舎広幸、武舎るみ
出版社 オライリージャパン
宇田川さん「この本は、UI/UXで、具体的なデザイン手法について書かれてはいません。ですが、製品を作り上げていく過程において、リサーチ・デザイン・インプリーメーションと順を追って説明しているので、この一冊で『よりよい製品の作成に何をしなければならないか』が分かる内容になっています。また、人間の行動パターンや、行動心理にもとづいて説明しているので、UI/UXでどのようなデザインにすればいいのか、とても参考になると思います」

ユーザーの行動心理を予想したデザインを

宇田川さんには、この本を参考にしてデザインの際に重視していることがあるのだそうです。

宇田川さん「行動心理や行動パターンを意識しながらUI設計するようにしています。例えば、PIXTAの検索では、キーワードのサジェスト機能を組み込んでいるのですが、選択する項目が多いほうが、ユーザーに良い選択肢を多く提供できると考えてしまいがちです。しかし、人は選択する項目が多いほど、選ぶことを手間に感じてしまうんですね。そんな行動心理に基づき、サジェストでは、表示する個数を制限して、ユーザーがより選択しやすいように工夫しました。その結果、コンバージョンアップにつながり、ユーザーにとって価値のある機能になりました」

行動心理をよく勉強していないと、なかなか思いつかない工夫のしかたですね。ユーザーの意識していない部分まで考えてデザインに落とし込むのは、さすがの一言。

宇田川さん「ストックフォトサービスのPIXTAは、素材の検索が一番核になるサイトです。どんなユーザーでもPIXTAにくれば、簡単に短時間で欲しい素材が見つかる!そんなサイトにしたいと思っています」

​​株式会社ブラケット 河原香奈子さん

誰でも簡単に最短2分で自分のオンラインストアがつくれる「STORES.jp」を運営する株式会社ブラケット。リードデザイナーとしてお勤めの河原香奈子さん(以下、河原さん)は次の2冊をおすすめしてくださいました。

1『誰のためのデザイン? 増補・改訂版 ―認知科学者のデザイン原論』

著者 D. A. ノーマン 訳:岡本明、安村通晃、伊賀聡一郎、野島久雄
出版社 新曜社
河原さん「デザイン書の古典的存在の、認知心理学者ドナルド・A・ノーマンによる『誰のためのデザイン?』増補・改訂版です。身近な事例をもとに、モノとユーザーの関係を観察・考察し、人間中心デザインとは何かを説く内容となっています。改訂版では、会社組織における『デザイン思考』についても触れられていて、『間違った問題を一生懸命解いていても意味がない。正しい問題を発見し、正しい解決方法を模索することが重要だ』という考えに共感しました」

2『マイクロインタラクション ―UI/UXデザインの神が宿る細部』

著者 ダン・サファー 訳:武舎広幸、武舎るみ
出版社 オライリージャパン
河原さん「ひとつの機能をこなすための最小単位のUIに着目し、機能しているUI、失敗しているUIの豊富な事例を紹介している本です。
引用されている、米国の建築家チャールズ・イームズの『細部は単なる細部にとどまりません。細部こそが製品を作り上げるのです』という名言と、細部への配慮により、モノとユーザーの関係がよりスムーズで楽しくなるという考え方に共感しました」

取り組むべき問題を見極めていきたい

これらの本から河原さんが学んだことや、今に生きていると感じていることをうかがってみました。

河原さん「『誰のためのデザイン?』は学生時代に1990年版を読んでから、自分のデザインに対する考え方の素地になっていると思います。特にウェブサービスやアプリのデザインは、ユーザが主体的に操作して使うモノであるため、モノとユーザーの関係性をいかに適切につくれるかが非常に重要です。『いま取り組んでいるこの問題は本当に正しいのか?』『問題に対して、このデザインは機能しているか?』と常に自分に問いかけるきっかけを与えてくれました。
  
また、『マイクロインタラクション』を読んでからは、ただ単に作業として細部をつくるのではなく、『この細部はプロダクト全体の体験を構成する一部だ』というように意識を改めてデザインに取り組むようになりました」

作業としてではなく、問題提起をしたり意識を変えたりしながらデザインを行っていくことが大事。本からその刺激を受けてみるのも、非常に有効と言えそうです。

河原さん「プロダクトのアップデートや、対象とするユーザー層の移り変わり、ビジネス面の変化などにより、問題は流動的に変化していきます。ある問題を解決したことにより、また別の問題が引き起こされることもよくあります。つい目先の問題にとらわれがちですが、どんなときも常に正しい問題を見つけようとする姿勢を忘れないようにしたいですね。トライアンドエラーを繰り返しつつ、ユーザーにとって本当に価値があり、かつ魅力的なプロダクトをつくれるデザイナーでありたいです」

ヤフー株式会社 長谷川真也さん

「Yahoo! JAPAN」アプリや「Yahoo!検索」など、数多くのサービスを提供するヤフー株式会社。メディアカンパニーのクリエイティブディレクターを務めている長谷川真也さん(以下、長谷川さん)の推す「良書」とそのお話を聞いてきました。

『誰のためのデザイン? 増補・改訂版 ―認知科学者のデザイン原論』

著者 D. A. ノーマン 訳:岡本明、安村通晃、伊賀聡一郎、野島久雄
出版社 新曜社
長谷川さん「毎日使う道具をデザインするときに気をつけることとは?ノーマンさんの専門領域である認知心理学を用い、日常の道具における主に悪い事例を紹介しながら『理解しやすいデザインとは』『使いやすいデザインとは』について書かれています。
 
10年以上前に初めて読んだ書籍で、流行のデザインの話ではありません。ただ、プロダクトや道具を作ることと同様、UI/UXやWebサービスを考えるうえで今も変わらぬ根っこの問題が書かれているため、ものづくりをしているプロの方が初心に帰るのにも、これからデザイナーを志す方にもおススメできると思います。『誤るのは人の常』『失敗するのはユーザーではなくデザインが悪いから』というくだりが印象的で、プロのデザイナーでもたくさんの思い込みや独りよがりにより多くの失敗をしていることを知りました」

常に考えながら、「らしい」デザインを追求していく

『誰のためのデザイン?』が最初に出版されたのは1990年のこと。多くの人に読まれ、今年になって増補・改訂版が出版されました。この本のどのようなところを、普段のお仕事に活かしているのでしょうか。

長谷川さん「Yahoo! JAPANのデザインは、例えれば水と空気のようにユーザーの日常生活に溶け込み、日々サービスを利用する助けになってほしいと考えています。本書に書かれていることは、老若男女あらゆるユーザーにサービスを届けるYahoo! JAPANのデザインの考え方と非常に合致しています。以下を意識したものづくりをするだけでも、だいぶ違うのではないでしょうか。
・簡単に目的まで辿りつけること
・シンプルで分かりやすいこと
・操作を誤っても操作前の状態に安全に戻れること」

デザインをするということは、単に使いやすくするだけでなく、ユーザーの生活を変えることにつながるのかもしれませんね。最後に、これから実現したいことについてもうかがってみました。

長谷川さん「Yahoo! JAPANらしい自然なデザインをユーザーに届けていくことです。マニュアルレスですぐ使える、使っていて手に馴染むプロダクトやサービスをつくる、そのために自然なシグナルをユーザーに与えられているか、時代性とともにUIを常に考えて日々使う道具としての価値を高めていきたいと思います。結果として、Yahoo! JAPANを好きになるユーザーが増えてくれたら最高ですね」

株式会社リブセンス 前田邦織さん

アルバイト求人サイトの「ジョブセンス」などを運営する株式会社リブセンス。新規事業本部でチーフデザイナーを務める前田 邦織さん(以下、前田さん)がおすすめするのは次の3冊です。

1『融けるデザイン ―ハード×ソフト×ネット時代の新たな設計論』

著者 渡邊恵太
出版社 ビー・エヌ・エヌ新社
前田さん「グラフィックというよりも、ユーザーインターフェイスの使いやすさなど機能を含めたデザインが必要になっていることを説明しています。『自己帰属感』という言葉を中心に、UI/UXデザインの本質について語られている本だと思いますね。これまでのデザインとこれから必要とされるデザインの取り組み方を、心理学的視点も交えて論理的にわかりやすく説明しているので、読んでいて納得感が得られます」

2『21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由』

著者 佐宗邦威
出版社 クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
前田さん「ビジネスパーソン向けに『デザイン思考』をビジネスに取り込む重要性について説明された内容ですが、今後のデザイナーのキャリアを考える上でも役立つ一冊です。単にクリエイティブのみを突き詰めるだけでなく、ビジネス戦略、テクノロジーを含む『越境人材』というキャリア像についてまとめられています。
  
弊社でも、デザイナーに求める3要素として『ビジネス・テクノロジー・クリエイティブ』視点を重視し、評価軸として掲げています。この本を読むことで、3要素に関する考えをよりブラッシュアップすることができました」

3『ユーザーエクスペリエンスの測定』

著者 トム・タリス、ビル・アルバート 訳:篠原稔和
出版社 東京電機大学出版局
前田さん「UXをどう測定すればいいかについて語られています。ユーザーの体験を設計するにあたり、勘や予感に頼るのではなく、UXメトリクスを活用することで観察・数量化が可能な計測ということを説いています。調査の仕方や計測方法などを具体的に説明しているため、デザイナーだけでなく、サービス改善に取り組む全ての方におすすめです」

「見た目だけ」では、良いデザインとは言えない

これらの本を「良書」として挙げていただいた理由は、どのような点にあるのでしょうか。

前田さん「弊社では、デザイナー自らサービス改善に取り組む機会が多くあります。UXをどう改善して、どういう結果に至ったか、数値がどう改善されたか、なぜそういうUIにしたのか、意図や経緯を説明できなければなりません。単にグラフィカルなデザインだけを追求するのではなく、機能的に優れたデザインを設計していく必要があります。
  
これらの本は、これからのデザイナーに求められる要素や思考性、課題解決に向けた調査や改善アプローチなど、参考になる内容でした」

論理的かつ客観的な視点も求められるデザイナー。広い視野を持って知識を取り入れることは、成長には欠かせないですね。最後に、前田さんご自身のビジョンや実現していきたいことについてお話を聞いてみました。

前田さん「UI/UXについて責任をもって取り組むことと、デザイナー以外にもデザイン思考を共有していくことが、サービスデザインをするうえで必要不可欠だと考えています。逆に、デザイナー自身もクリエイティブ以外のビジネス、テクノロジーの思考をもっと取り入れ、『越境人材』になる必要があると思っています。
 
弊社では、ビジョンとして『あたりまえを、発明しよう。』を掲げ、世の中に役立つサービスの創出・育成に取り組んでいます。ビジョンの実現に向け、まずは社内のデザイナーたちが『ビジネス・テクノロジー・クリエイティブ』の視点をもつ『越境人材』となれるよう育てていきたいです」

デザインでよりよい世界を

インターネットのサービスやゲーム、スマートフォン向けアプリなど、活躍のフィールドは人それぞれ。けれど、少しでも優れたデザインにして、ユーザーの利便性を高めたいという気持ちには、変わりありません。

大事なのは、紹介された良書を手に取るだけでなく、そこからどんな行動に出るか考えること。今回お話をうかがった7人のデザイナーさんの話を参考にしてみてくださいね。

(image by ぱくたそ)

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本記事は、2015年11月13日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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