生活の知恵があつまる情報サイト

nanapi

Icon businessビジネス・経済

  1.  
  2.  
  3.  
  4. 人気IT企業に聞いた、これからの時代に求められるエンジニア像

人気IT企業に聞いた、これからの時代に求められるエンジニア像

2015年07月31日作成

 views

「エンジニアとして働いているけれど、もっとブラッシュアップしたい!」「今からスキルを身につけるとしたら、何がウケるのかな?」

そんなエンジニアの皆さんに向けて、人気IT企業の代表、CTOやチーフエンジニアにあたる方々といった「中の人」に採用したいエンジニア像を教えていただきました。

これからの時代をエンジニアとして生きるには、どんなことが求められるのでしょうか?いま技術職に就いている方はもちろんのこと、就活中の方にも役に立つヒントが満載です。

この記事では、各企業を50音順に紹介しています。

目次

1:アソビュー株式会社:江部隼矢さん

江部隼矢さん(以下、江部さん)は大学卒業後、フューチャーアーキテクト株式会社に新卒で入社。大手企業向け案件を中心に、サービス・技術共に多様な分野での開発を経験してこられました。2012年4月、カタリズム株式会社(現・アソビュー株式会社)に参画し、取締役CTOに就任されました。

見通しよく能動的に動ける人であれ

エンジニアとして活躍するには、「待ちの姿勢」でいてはダメなのだそう。

江部さん「能動的に物事をよくする方向に考えられる人がいいです。エンジニア組織は、ともすると受動的に仕事をこなしがちですが、今ある課題を俯瞰的にとらえ、解決する案を出し、実行していける人が多くいると、組織自体が活性化して、結果的にユーザに対して高い価値を素早く提供していくことができると考えています。課題をより上流でとらえ、作るだけでなくその先を見据えたゴール設定が重要です」

俯瞰的な視点を持っている人がチームにいるのといないのとでは、その差は推して知るべし。常に先を予想して行動することを、今日から習慣づけてはいかがでしょうか。

幅広い技術への興味が、自分の価値を高める

スキル面では、エンジニアにどのようなことを求めていますか?

江部さん「フロントエンド・サーバサイド・アプリ・インフラなど技術分野は様々あります。今の弊社のフィールドでは、どの領域を得意としていても活躍できますが、自分の得意領域を軸にある程度隣接する技術分野に関しても経験があると理想です。スタートアップでは少人数で大きな仕組みを構築していく必要があるため、必然的に一人あたりがカバーすべき領域は広くなりますので、幅広く技術に興味を持ち、インプット、アウトプットができるとバリューが高いと思います」

少人数で大きなことをするのは、魅力である反面、多岐にわたるタスクをこなさなければなりません。そのためには、まずは興味を持つことから。

何事にも挑戦し、「気づく」姿勢が大事

これからのエンジニアには、何事にも貪欲に挑んでいくことが必要と語る江部さん。

江部さん「物事に線をひかず、挑戦していく姿勢が求められます。技術トレンドは日々変化しており、今の自分のスキルが数カ月後には価値の低いものになっている可能性はありますので、変化にくらいついていく努力が必要です。普段の仕事においても、周りを見渡し、『気づく』ことが仕事をスムーズに進める上で重要だと思います。また、技術以外のスキルや知識をプラスで持つとよいですね。複数の視点をもつことにより、技術でなにをどう実現するか?を考えることができるようになります」

得意なフィールド以外にも世界を広げていると、思わぬところで点と点がつながるかも。独自の発想のためには、豊かな土壌づくりが欠かせませんね。

2:クックパッド株式会社:小川伸一郎さん

小川 伸一郎さん(以下、小川さん)は大学院で物理の博士号を取得後、Web系企業に就職。以後Webサービスの開発に携わりながらRubyコミュニティに関わり続けています。クックパッド入社後はマネージャー職に就き、人事部と技術部長を兼任。現在はエンジニアの採用・評価などに注力していらっしゃいます。

一番大事なのは「アツい気持ち」

「開発者ブログ」も注目を集めている、日本最大の料理レシピサービス・クックパッド。小川さんの考える理想のエンジニア像を教えていただきました。

小川さん「やはり『サービス開発をしたい!』と考えている人を採用したいです。あとは料理が好きだったり食に関して関心がある人ですね。もちろん技術力が高い人も採用したいのですが、ユーザーさんへ価値を届けるということに熱中できる人と一緒に働きたいと思っています」

やはり一番重視するのは、ユーザーファーストなサービス開発に対するやる気や気持ちの面。それに加え、食への関心が高い点を評価してくれるのは、クックパッドならではと言えそうです。

モバイルの経験値を活かせるような人材を

日進月歩の発展を遂げるIT業界。スキル面から見た「理想のエンジニア」とは、どのような人だとお考えですか?

小川さん「いわゆるWebの技術に詳しい人もいいのですが、これからはモバイルのUI/UXについて知見や経験がある人でしょうか。もちろん両方持っている人が理想ですが、モバイルアプリならではの考え方をサービスに活用できる人が望ましいですね」

アプリシフトの真っ最中であるいま、それに関する知識は蓄えておいて損はなさそうです。ただ「分かる」だけでなく、他のフィールドでも「活かす」ことができれば、さらなる強みになります。

得意分野で自信を持とう!

エンジニアがこれから求められることや、やっておくとよいことは何でしょうか。

小川さん「直近ではDockerなどの仮想化技術やモバイルアプリに関するものだと思うのですが、今後はさらに技術も多様化していくので、すべてを習得するのは困難になると思います。そのなかで自分の得意なものを見つけて伸ばし、これだけは人に負けないというものを持つといいのではないでしょうか」

自信がつけば、周りの環境が変わってもモチベーションを保つことができます。自分のやりたいことや適性を考え、的を絞って学び続けるのがよさそうですね。

3:グリー株式会社:藤本真樹さん

藤本真樹さん(以下、藤本さん)は大学卒業後、株式会社アストラザスタジオを経て、有限会社テューンビズに入社。PHP等のオープンソースプロジェクトに参画し、オープンソースソフトウェアシステムのコンサルティング等を担当されていました。現在はグリー株式会社 取締役 執行役員常務 最高技術責任者を務めていらっしゃいます。

まずは自分が楽しんで、好きでやる気持ち

一口にエンジニアといっても、その業務内容はさまざま。しかし、「いいな」と思われる人材には、次のような共通点があります。

藤本さん「まず最初に、広い意味でいいので、ものをつくるのが好きな人であってほしいです、それが『プログラミングが好き』でも『サービスを提供するのが楽しい』でも『テストが好き』でもなんでもいいので。プロダクトをつくるのってすごく大変ですけど、それをどこか楽しめる、好きでやってる人と一緒に働けるとうれしいです。次に、倫理観、あるいは誠実さがあってほしいです。そして最後に、ぼくらの会社はユーザのみなさまにプロダクト、サービスを提供しないと始まらないので、関わりかたは人それぞれになりますが、ただその仕事がプロダクト、サービスにつながっているってことを意識している人だと素敵ですね」

「好きこそものの上手なれ」という言葉もあるように、まずはどんな状況でも楽しむ気持ちを持てる人でありたいですね。

「必修科目」はないが…

次に、技術やスキルの面で好かれるエンジニアについてうかがいました。

藤本さん「昨今求められるスキルは多岐にわたっているので、Computer Scienceの基礎知識は大事ですが、特定の何かが絶対必要ということはありません。ただ、得意分野がありつつも、そこに固執しすぎずフェアで広い視野をもてるエンジニアの方はいいなと思います」

特定の技術というよりは、基礎知識や得意分野を活かしながらも、俯瞰的な視点を持つことのほうが大事なのですね。忙しくなるとつい忘れがちですが、とても重要なことです。

何を学ぶかより、どう学ぶか

この先、エンジニアとしてスキルアップするには、どんなことを学んでおくのがよいのでしょうか。

藤本さん「『これから先学ぶべきこと』などと考えると、もう一生かかっても学びきれないことは確実なので、常に謙虚に学び続けること、自分に何が足りていないか・何を知らないかを省みることができるのが、きっと一番大事なんだと思います」

これだけ移り変わりの早い世の中にいれば、今はマジョリティのものが明日には時代遅れになるようなことも想像できます。そんな時にうろたえないためには、まずは学ぶ姿勢から見直すのがよいのでは。

4:株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA):大月英照さん

学生時代は経営工学を専攻し、工学修士の学位を持つ大月英照さん(以下、大月さん)。新卒で大手システムインテグレータにエンジニアとして就職。その後、人材紹介会社でIT・Web企業を担当、法人営業・テクニカルアドバイザーを経験されています。現在、大月さんは株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)にて技術者に特化した採用・教育・ブランディングなどの業務を行っています。

基礎となるのは「サービスマインド」

人間性・性格など技術以外の面で、エンジニアに必要なことを次のように語ってくれました。

大月さん「DeNAのエンジニア採用では、技術力はもとより『サービスマインド』を重視しています。技術がゴールにならず、何かサービスを解決するためのツール、ソリューションとして技術があり、最終的に必ずサービスの向上などに帰着する事が大切です。したがって、こういったマインドを持ったエンジニアの採用を積極的に行っています」

ただ技術があるだけでは、理想的なエンジニアとは言えません。サービスマインドという芯をしっかり持っている人が、求められています。

トレンドを見極めた技術力をつけよう

とはいえ、たしかな技術も必要とされるはず。スキルについては、どのようなことが求められるのでしょうか。

大月さん「何かに特化しているスペシャリストも採用していますが、現在のトレンドに対して技術力を遷移させている人を採用したいです。デバイスやネットワーク環境の変化にともない、求められる技術は日々変化しています。どの時代、どのフェーズでもサービスを実現する為に必要な技術を習得していること、また新たな技術を習得する事が大切だと考えている人を採用したいです」

これだけITが身近なものとなったご時世、やみくもに勉強するのでは効率的とはいえません。アンテナを常に張り巡らせ、トレンドに即した技術を身につけることが必要ということでしょうか。

「サービス実現」というゴールに向かって

最後に、この先エンジニアとして必要な心構えや、やっておくべきことを教えていただきました。

大月さん「日々変化する技術を習得することはもちろん、その技術習得の目的があくまで”サービス実現の為”というスタンスを求めています。その為に勉強会に参加する事や海外のカンファレンスの参加する事もよいと思いますし、新サービスに対して常に新しい技術で挑戦する事もよいと思います。スキルとしては、現状はiOSやandroid向けのクライアント開発が有用ですが、さらにサーバサイド開発もできる人は特に評価しています」

どのようなサービスを実現したいのか、具体的な目標を考えていけば、おのずと何が求められるかもわかるのではないでしょうか。新しいことに積極的にチャレンジしていきたいですね。

5:Tokyo Otaku Mode Inc.:関根雅史さん

関根雅史さん(以下、関根さん)は比較.comにエンジニアとして入社後、開発部長に就任。20以上の比較サービスの新規開発を行い、2006年の東証マザーズ上場に貢献されました。その後、SBI Roboの技術開発部門のマネージャーを経て独立。モバイル向けTwitterクライアントサービス『yubitter』の開発・リリース、クラウドロップ創業を経て、Tokyo Otaku Mode Inc.でCTOを務められています。

「オタク気質」で世界に挑戦

海外向けに日本のアニメ・漫画・ゲームなどの商品を販売したり、最新情報を発信するTokyo Otaku Mode。Facebookページのファンは1750万人以上と、日本のサブカルチャーの強さがうかがえます。

関根さん「『オタク文化で世界をハッピーに』をビジョンとしていますので、日本の文化を世界に広めたいと本気で思っている人、世界でチャレンジしたいと思っている人に来て欲しいです。ビジョンを実現させるためにはグローバルな視点が必要です。また世界を相手にしているため、仕事の幅も広く、スピードも速いので、指示待ちの人は向かないのかなと思います。変化を楽しめて、自走できる人、また気がついたことを発信できる人にはぜひ来て欲しいなと思いますね。」

なお、Tokyo Otaku Mode Inc.のエンジニアには、漫画・アニメに限らず、好きなものをとことんやり込んでいたり、特定の分野で深い知識を持っている人が多いとのこと。「何かしらのオタク気質である人が多いですね」と関根さん。

知的好奇心はチームを強くする

では、技術面に関してはどうでしょう?

関根さん「『チームメンバーの誰よりも深く知っている分野がある人』です。自社の開発で利用している言語や、アーキテクチャのスキルセットを持っている人を採用するほうが、教育コストの面でメリットがあるかもしれませんが、エンジニアにとって大事なのは知的好奇心を持ち続けられるかどうかだと思っています。短期的なマッチングよりも、長い目でみてチームの力になる方を採用したいです」

知的好奇心を持ち続けられるというのは、前述した「オタク気質」につながってきますね。他の人に教えられるレベルで造詣が深い人は、知的好奇心が強いため、他の分野へのキャッチアップが早く、最新の情報をよく知っている傾向にあるとのこと。

情熱をもって吸収し続けよう

「これからのエンジニアに必要なこと」として、2つのことを挙げていただきました。

関根さん「一つ目は、知りたいという情熱を持ち続け、得意な分野を深堀りして誰よりも詳しくなること。そのようにして身につけた、自分の足場になるコアなスキルは、他の技術をキャッチアップする時に役立ちます。その技術が日の目を見なくなったとしても、自分の価値がゼロになることはありません」

なにか一つのことに打ち込むのは、知識を得られるだけでなく自信にもつながりますね。

関根さん「二つ目は、日々世にでてくるオープンソースのライブラリや、勉強会などでアウトプットされているノウハウを広く学んで、いいものを吸収していく姿勢であると考えています。今は簡単に、早く、品質のいいものが作れる環境がどんどん揃ってきています。ソースコードやサービスといった外部リソースの中から、自分たちのプロジェクトにマッチするものを選択して、どうやったらスムーズに導入できるかを考え、実践していく機会が増えていきます。コアなスキルをベースにして、外部リソースを使いこなすスキルは重要です」

知識を蓄えるだけでなく、それをどう役立てていくかも考えなければなりません。これだけ情報が溢れている現在ですが、うまく活用していくスキルも身につけていきたいものです。

6:株式会社trippiece:佐藤真広さん

佐藤真広さん(以下、佐藤さん)は青山学院大学在学中に、CMS開発のインターンを経験。卒業後は富士通株式会社に入社。その後、グリー株式会社に入社し、エンジニア・プロダクトマネージャーに従事されました。また、エンジニアの採用、研修制度の導入等、開発専任のバックオフィス部門立ち上げを実施。 株式会社trippieceに入社後は、開発ディレクションを務められています。

自分で動き、まわりを巻き込む人

エンジニアとしてさまざまな環境で経験を積んだ佐藤さん。理想のエンジニア像を挙げるとするなら、どんな人なのでしょう?

佐藤さん「一言でエンジニアといっても、タイプによって求められることは変わってくると思います。例えば、特定の技術に特化した技術スペシャリストタイプや、事業の成長を推進するために幅広い基礎的な技術を持つプロデューサータイプなどですね。しかし、ある程度共通で言えることは、仕事が与えられることに対して『待ち』の姿勢ではなく、自分で今何が必要かを考え手を動かし、必要に応じて周囲に働きかけて巻き込み実行までやりきれる人を求めたいです。もちろん、会社のビジョンに共感してカルチャーがマッチすると判断されることも、重要な判断要素になります」

指示待ち人間では、言われたこと以上の結果は出せません。常に自分の頭を働かせて、能動的に実行することが大事なのですね。

完璧な知識よりも大事なポイントがある

技術面に関して必要なことは、次のように教えていただきました。

佐藤さん「スタートアップでのサービス開発寄りの考え方、かつ個々の会社の状況によりけりだとは思いますが、人の数が少ない状況下ではある程度サーバサイド、クライアントサイド双方の基礎的な知識があることが望ましいです。自分で学びながらできる人であれば、完璧にできる必要はありません。その上でどちらか片方に強みがあると、ある程度自分でプロダクトを作ることはできてしまうので、市場価値は高くなります。加えて、数値分析をした上で施策を考え実行サイクルを回せる人であれば、可能性はさらに上がりますね」

ひとつの視点だけでは、出てくるアイディアも偏ってしまうもの。さまざまな立場から知識を蓄え、客観的な分析ができる力をつけていきましょう。

客観的に自分の枠を拡張しよう

日々めまぐるしく変わっていくインターネットの世界において、どんなことを指針としていけばよいのでしょうか。

佐藤さん「たとえ1つの技術を覚えたとしても、最近でいうとスマートフォン・ネイティブアプリへのシフトのように、環境の変化で求められるスキルが変わってしまう可能性があります。ですので、ことインターネットサービスにおいては一度覚えたことだけに安住することは難しいと考えています。重要なことは、未経験でも目標の実現のために必要な知識は試行錯誤しながらでも積極的に学習し、柔軟に自らの枠を広げていける心構えです。ただし、流行りの技術に乗っかれという意味ではありません。現在の状況を客観的に考察して、効果的に実現できる選択肢として検討することが重要です。また、プラスアルファで得た知識を社内外・オープンソースコミュニティに惜しみなく共有・還元できる人は、非常に好感度が上がると思います」

ただ流行に乗るだけなら誰にでもできます。自分の置かれている状況を冷静に見つめ、何が足りないのかをしっかり考慮しなければいけません。知識を独り占めせず、広く共有すれば、相乗効果も生まれそうですね。

7:株式会社はてな:栗栖義臣さん

2001年の創業以来、「はてなブログ」「はてなブックマーク」をはじめとする多種多様なサービスを提供し続ける株式会社はてな。その代表取締役社長である栗栖義臣さん(以下、栗栖さん)は、理想のエンジニア像についてこのように語ってくださいました。

「新しいこと」に取り組める人間性

社長就任前は、サービス開発本部長として開発部隊を率いていた栗栖さん。エンジニア像に対しては、どのようにお考えなのでしょう?

栗栖さん「はてなではチームで開発を進めています。ときには東京と京都という地理的に離れたチームになることもありますが、その時々で新しい手法や、GitHub EnterpriseやSlackなどのツールを取り入れて、常に開発フローの改善を行いながらサービスを開発しています。常に新しいことに取り組むというモチベーションとマインドを持った方は大歓迎ですし、課題にしっかりと向き合い、幅広い視点を持って、根気強くチームで開発を進めることができる方を求めています」

高い向上心や協調性など、理想のエンジニアには人間的魅力も求められているというわけですね。

モチベーションが高ければ、将来性があると評価される

もちろん高い技術力があれば、それに越したことはありません。しかし、技術に対する愛情や興味を持ち続けている人のほうが、高く評価されるようです。

栗栖さん「機械学習・自然言語処理などの特定の分野に対して高い専門性を持った方や、特定の言語に精通しているといった、いわゆる『技術力が高い』方を求めています。ただ、現在のスキルを重視するだけではなく、技術が好きで向学心があるという方を積極的に採用するようにしています。私自身も7年前にはてなへ転職した際は、エンジニアとしてのスキルは不足していましたが、システムインテグレータ時代のマネジメントスキルと、書いたことがなかったPerlという言語で入社課題を制作したガッツが評価された…と聞いています」

向学心があることが分かれば、その時点でスキルが完璧でなくても、将来を見込んでくれるということでしょうか。誠実さや、技術に対する知的好奇心は欠かせません。

未来の自分を見据えて知識を蓄える

この先、エンジニアとして働き続けるには、どのようなことが必要なのでしょう。

栗栖さん「エンジニアが活躍する領域はどんどん広がっているので、技術の根幹となる基礎的な知識が大切になっています。また、自身が持っている技術をしっかりと言語化して表現したり、数年後の自分のスキルセットをしっかりと見据えて、技術力の向上に取り組む心構えのエンジニアが生き残っていく世界になると思います」

目標を設定するには、まず現状の把握から。未来の自分がどうありたいのか、それには何が足りないのかを掘り下げることが、生き残っていくには不可欠なのです。

8:ヤフー株式会社:平田源鐘さん

平田源鐘さん(以下、平田さん)は大手コンピュータメーカーで社内ネットワーク運用業務に携わった後、ヤフー株式会社へ入社。FreeBSDを中心としてkernel・サーバ周りのメンテナンス、IDCの運用からインフラ全般への従事を経て、プラットフォーム全般の技術責任者に就任。その後、ヤフオク・ショッピングなどコマース領域の技術責任者を経験、2013年よりショッピング、予約事業のBtoCコマース領域の技術責任者に就任されました。

欲しいのは、「異常とも思えるしつこさ」

インターネットを使ったことがあるなら、知らない人はいないであろうYahoo! JAPAN。その「中の人」の平田さんは、理想のエンジニア像をこう教えてくれました。

平田さん「良い意味で、変な人を採用したいです。100人集まっても解決できない仕事を、1人であっという間に解決できる人は、意思があって、どこか尖った個性がある人が多いですね。あとは、技術者は人から教えてもらう事って、ほとんど無いので、結局は自分で勉強して力をつけて行くしかないんです。そういった意味で、自分自身の学ぶべきをきっちり学べる人がいいですね。それから、自分の作ったものがトコトン好きで、使ったり改善するのを惜しまない人。ちょっと異常とも思える『しつこさ』的な要素を持っている人は魅力的です」

エンジニアは一生勉強しても足りないほど、奥の深い仕事。その原動力となるのは、やはり技術やプロダクトに対する、愛情と好奇心です。

アプリシフトの中で必要とされる能力

技術面においては、どのような能力を求めているのでしょうか。

平田さん「アプリシフトが起こっているので、とにかくアプリでUI/UXを極めている人。また、サービスを改善するためのノウハウや、数値を意識しながらサービスを作れる人は欲しいですね。もっと欲を言えば、アプリだけでなくミドルウェアなどAPI設計からアプリまでトータルでノウハウを持っている人は是非ほしいです」

やはりアプリのスキルはこれからも重視されるようです。そこにノウハウなどのプラスアルファを付け足せれば、もっと評価されることでしょう。

いま身につけるべきスキルとは

最後に、ご自分のエピソードとあわせて、これからのエンジニアに必要なことを語ってくださいました。

平田さん「私がIT業界に入ったときはPerlが全盛期でしたが、そこからさまざまな言語が登場してきました。技術はパラダイムシフトが起こるので、トレンドにだけベットしているエンジニアは生き残れません。しかし、Perlをやっていた人でも、『しつこい』ぐらい内部を調べまくっている人というのは、基礎を抑えたのと同じ事になるので生き残れます。技術でもサービスの知識でも何でも良いと思うのですが、ライフタイムの長いスキルを身につけて積み上げていくのが、戦略的に重要だと思います」

入れ替わりの激しい中、うわべだけを取り入れたような知識では長く持ちません。前述の「しつこさ」を活かして、とことん学ぶことが、息の長いスキルを身につけることにつながるのですね。

エンジニア界の大海をわたれ

新しいサービスやスキルの波が続々と押し寄せてくる昨今。高い波にのまれないようにするためには、手当たり次第にアタックするのではなく、自分に必要なものを見極める力が必要。5年後、10年後の自分を想像しながら、足りないところを補っていくのが大切ですね。

あなたがエンジニアとして成長するためのヒントは、見つかりましたか?

この記事で使われている画像一覧

  • 46a7e8dc a788 424a 95a5 4e9a56d3f139 thumbnail
  • 2240725e 1ec4 4ada b6f0 463bc5844561 thumbnail
  • F0227930 f511 46a1 8715 4621ae1f1cb4 thumbnail
  • 2bc1bb65 4936 4e1b 80bc 98ef2cd73a00 thumbnail
  • 0af53abc cd63 49d4 84ea cbec6ef5cc7f thumbnail
  • Ad9a9ad8 673b 4341 9fb5 3bc657da0fca thumbnail
  • F478e4ee 3735 4bca 9998 228a575f97b7 thumbnail
  • Ae6b2f57 46c1 43b9 bd3d 14b62a6ec83c thumbnail
  • E65c4322 3574 424a 9a58 771ecc1d85be thumbnail

本記事は、2015年07月31日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

編集部ピックアップ

編集部おすすめ期間限定のPRコンテンツ

もっと見る