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隣のあの子も、もしかしたら…日本に「貧困女子」が増えている

2016年05月13日更新

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リーマン・ショック以来落ち込み続けていた景気も、回復の兆しが見えてきたとの声も聞くこの頃。しかし同時に「貧困女子」という言葉が巷を賑わせています。

「貧困女子」とは、年収が110〜130万円ほどしかなく、手取りは10万程度と、最低限の生活を営むことも困難な20代以上の女性のことを指します。そして今、働く世代の単身女性の3人に1人がこの「貧困女子」の定義に当てはまるという事態になっています。

女性がここまでの貧困に追いやられる理由、そして彼女らはどのような生活を強いられているのでしょうか。今回は、増え続ける「貧困女子」の原因と実態をまとめました。

貧困女子が生まれる理由

女性に集中する「失職」と「出産」のリスク

貧困女子が貧困状態に追い込まれる理由は様々です。男性と同じように、勤めていた会社にリストラされたり、人間関係などで仕事をやめてしまう、といった理由ももちろんあります。

しかしそれに輪をかけて多いのが、10代や20代前半のうちに子どもができてしまい、後々シングルマザーになってしまったというケース。こうした場合、まず子育てを優先しなければならず、正社員としてフルタイムで働くことは難しくなりますし、そもそも子持ちではなかなか雇ってもらえない風潮が現在の日本にはあります。

一方で、大学を出て正社員として就職したとしても、無計画な結婚・出産によって30代でシングルマザーになってしまい、そのまま産休・育休を活用できず失職、貧困へ落ち込む、というケースもあります。

このように不安定な状態での「出産」を機に、貧困に追いやられるケースも多々あります。

「結婚すればいいじゃん」という風潮

また、10〜20代の若い女性の貧困が男性の貧困より取り沙汰されないのは、「若い女性は結婚すればいい」と風潮が社会に蔓延っているためでもあります。しかし実情、手取りが10万に満たない貧困女子の生活では、衣食住を維持するだけで精一杯。メイクや洋服にかけるお金などさらさらなく、婚活なんてもってのほか。

こうしてどんどん歳を重ね、若ければできた受付の仕事や水商売を追われ、さらなる貧困にはまっていく…という悪循環が出来上がってしまっています。

また女性の社会進出がここまで進んだ現在でも、「若い女性は結婚して仕事を辞める」という根強いイメージを持つ人も多く、なかなか女性が正社員で雇ってもらえないことも。いまだに、女性の2人に1人が非正規雇用、というのがいまの日本の現状です。

貧困女子の生活とは?

まじめに働いても手取りは10万〜15万

貧困女子の手取りはおよそ10万〜15万と言われています。現在の大卒初任給の手取りが大体18〜20万ほどなので、それより若干少ないという印象です。

こうした女性たちはアルバイトを重ねたり、非正規雇用で働いている人が多いようです。また大きな企業であっても一般事務職の手取りは20万前後と、一般的な大卒の収入に比べると少ないことが多く、女性が事務職に集中しがちなことも貧困を招く一員となっているようです。

このようにオフィスワーカーとして、働いていても十分な収入が得られないケースが多いようです。

風俗や水商売すら頼れない

またこうしたアルバイトや仕事も、薄給激務であったり、人間関係の不和などで退職に追い込まれてしまう貧困女子も多くいるようです。そうした女性は多くの場合、風俗や水商売に頼らざるを得なくなります。

しかし、貧困女子の人口が増え続けているため、こうした危険や身体への負担を伴う厳しい職業であっても、応募してくる人は増え続けており、今や10人応募してきた女の子を9人落とす店も存在するそう。いまやこうした業界は、容姿も人並み以上で、大卒でそこそこの教養があり、さらに就職経験があって会話も上手、という人材が揃っており、一般の女性が頼みの綱として頼れる業界ではなくなってしまったのです。

行き場を失った女性の行き先…「ネットカフェ」

こうして十分な収入を得ることができなくなった女性はどこへ行くのか…というと、アパートを引き払い、街のネットカフェに定住することも多いようです。俗に言われる「ネットカフェ難民」に、今は女性の姿が増えてきたと言います。

ネットカフェにはシャワーもドライヤーも、洗濯機もあります。最低限の貴重品と服、そしてわずかばかりの化粧品を持って、ネットカフェで生活する貧困女子たち。その姿はとても身奇麗で、一見住居がないなんてわからないほどだそう。

一方、このように、住居を失っても野宿をすることが少なく、親や周囲にバレたくないという一心から、生活保護を申請することも少ない貧困女子たちは、行政が実態を把握することができず、「見えないホームレス」とも言われています。

追い詰められた貧困女子がすべきこと:「行政を頼る」

行き詰まってしまった貧困女子は一体どうするべきなのでしょうか。「最貧困女子」の著者、鈴木大介さんはこう述べています。

最後の手段が生活保護ってよく言いますが、生き死にのレベルになるまで申請が通らないという話だったら、その制度そのものがおかしいんであって、限界を感じたらすぐにでも、生活保護を受けるために福祉事務所に行くべきですよね。なぜなら、貧困は悪化すればするほど抜け出すのが大変になるから。

つまり、もっともっと早い段階で行政を頼り、生活保護などの助けをもらうべきだということです。前述したように、貧困は続けば続くほどマイナスのスパイラルに陥り、どんどん悪い方向へと進んでしまいます。こうした行政の制度を、貧困の早い段階で頼っておくことが貧困女子が追い詰められないために、大事なことです。

また、鈴木さんはこうもおっしゃっています。

あなたたちが低所得なのはあなたたちのせいだけではない。社会や会社の問題です。自己責任論は他人に投げかけることも悪ですけど、自分に投げかけるのは不健全です。

「貧困女子が生まれる理由」で紹介したように、女性が貧困に追い詰められてしまう一因は社会の風潮や制度にもあります。それすら自分の責任だと考え、自分を責めることはメンタルを削ってしまうだけです。社会に追い詰められているのなら、社会の制度はちゃっかり利用してしまって良いのです。そしてそれを元手にして、また社会に戻れるようにしていくことが、女性が貧困を乗り越えるために必要なことなのではないでしょうか。

(引用元:『最貧困女子』著者・鈴木大介さんインタビュー(後編) / ウートピ

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本記事は、2016年05月13日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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