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1ヵ月で人生が変わる、「箸の持ち方」矯正法

2015年06月16日作成

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「自分の箸の使い方に自信がありますか?」この質問に迷いなく「はい」と答えられる人はどれくらいいるのでしょうか。ある調査によると日本人のおよそ7割が正しく箸を使えていないという驚きの結果も出ています。

自分では気にしていなくとも人の手元というものは世代を問わず意外と目につくもの。大人になってから人に指摘されて初めて自分が間違った使い方をしていることに気が付いたという声も少なくありません。実際に、最近ではビジネスマナー研修や婚活の一環として大人のための箸の使い方教室に通う人も増えているようです。

2013年に和食がユネスコ世界無形文化遺産に登録されるなど、今世界中で「和食」に注目が集まっています。外国の方さえ箸を使うようになっている今、日本人が綺麗に箸を使えないというのも悲しいものですよね。

そこで今回は、いままで数万人に箸の正しい使い方を指導されてきた経験を持つ、日本箸文化協会代表の小倉朋子さん(以下、小倉さん)に「大人になってから正しい箸の持ち方を身に着ける方法」についてお話を伺ってきました!

目次

正しく箸が使えないとどうなる?

箸の使い方に自信がない人はもちろん、自分では使えているつもりでも、正しく使えていない人というのは世の中の人が思っているより多いようです。15年間、数万人に箸の持ち方を指導されてきた小倉さんいわく、成人で正しく箸をつかえているのは2割弱。子供にいたっては1割未満といったイメージだそう。

では、正しく箸を使えていないとどんな不具合が生じるのでしょうか?

食べ物を綺麗に食べられない

「明らかに間違った持ち方をしている人はもちろん、基本姿勢だけはそれらしく作れる人でも、正しく箸を使えているかどうかは食べ物を食べている様子を見るとすぐわかります」と小倉さん。

正しい箸の使い方はとても合理的で、無駄な動きや力を使うことなく美しく食べ物を食べることができます。それが正しく箸を使えない人の場合は、手首を返す・ぎゅっと食べ物を押し付ける・肘を張るといった無駄な動きを無意識のうちにしてしまっているんだそうです。

小倉さん「間違った箸の使い方をしていると箸先まで上手く力が伝わりません。無理やり箸を使っている姿はマナーとしてはもちろん、見た目にも美しいものではありませんよね」

人としての印象も悪くなる

「箸は人柄を表す」とも言われるように、箸の使い方一つで人の印象は変わってしまいます。

箸が綺麗に使えないと、他のところもだらしがないんじゃないか、育ちが悪いのではないか、などとみられがち。中には、箸が上手く使えないことがコンプレックスになって人前で食事をすることに引け目を感じてしまう人もいるそうです。

小倉さん「箸の使い方一つで自分の人柄を決めつけられてしまうのはあんまりですよね。ただ、箸の使い方はいくつになってもブラッシュアップすることができるんです」

考えてみてください。箸の使い方で人の印象が変わるということは、逆に言ってしまえば使い方次第で相手に良い印象を与えられるということです。箸の使い方一つで悔しい思いをする前に、正しい箸の持ち方を身につけておきたくはありませんか?

それでは早速、正しい箸の持ち方についてご紹介したいと思います。

正しい箸の持ち方の基本姿勢

箸のトレーニングを始める前に、正しい箸の持ち方の基本姿勢をご紹介します。

箸の使い方には自信があるという人でも意外と自己流の持ち方が染み付いてしまってることは多いものです。以下のポイントを確認しながら、自分の箸の持ち方が正しいかどうかチェックしてみましょう。

  • Point1:持つ位置は箸先から2/3が目安
  • Point2:上の箸は親指・中指・人差し指の3点で支える
  • Point3:下の箸は薬指・小指で自然に支える
  • Point4:箸先はピッタリとくっつける
  • Point5:上下の箸頭の間は最低3cmあける

Point1:持つ位置は箸先から2/3が目安

箸を持つ位置は極端に上すぎても下すぎてもいけません。見た目の美しさだけではなく、正しい位置で持つと安定感が生まれ、無理な力をかけずに動かすことができますし、逆に極端な位置で持ってしまうと、クロス箸などの間違った使い方の原因にもなりかねません。

Point2:上の箸は親指・中指・人差し指の3点で支える

このとき、中指の爪の付け根あたりが上の箸の下にきていることがポイントです。中指の関節あたりなど位置が上すぎると中指と人差し指で挟み込む状態になってしまい、平行箸のような間違った使い方の原因にもなってしまいます。

Point3:下の箸は薬指・小指で自然に支える

薬指の爪の付け根あたりで下の箸を支えているのがポイントです。薬指が飛び出して曲がってしまっていると、バランスが悪く、下の箸をしっかりと支えることができません。薬指・小指は無理に曲げたり無駄な力をかけずに、自然に流れるように添えましょう。

Point4:箸先はピッタリとくっつける

箸先がピッタリとくっついていないと、箸先を使った細かい作業ができないだけでなく、箸の使い方の基本「つまむ」という動作自体ができなくなってしまいます。動かすときにも常に箸先は同じところに戻ってぴったりとくっつくということを意識しておきましょう。

Point5:上下の箸頭の間は最低3cmあける

正しく箸を持てているようでも、意外とこの間隔が狭い人が多いといいます。この間隔が狭いと、箸を動かしたときに上手く箸先を使ってつまむことができず、平行箸・すくい箸といった間違った箸の使い方の原因になってしまいます。

よくある間違った箸の持ち方

自分では正しく箸を持てているつもりでも、実は間違った持ち方をしている人は少なくありません。ここではよくありがちな間違った箸の持ち方をいくつかご紹介します。(日本箸文化協会調べ)

Case1:上の箸を3点ではなく中指と人差し指で挟み込んでしまっている

まず、一番多いのがこちらのパターン。見てお分かりの通り、本来であれば親指・中指・人差し指の3本の指先で支えられるはずの上の箸が、中指と人差し指で挟み込まれるような形になってしまっています。親指が全く機能していないため安定感もなく、これでは上手くものをつまむことはできません。

Case2:箸先を持ち上げたときに中指が添えられていない

こちらは箸の持ち方には自信があるという人にもありがちだというパターン。本来であれば上の箸を支えて動かす役目を持った中指が置き忘れられてしまっています。親指と人差し指で上の箸を支えて、動かす力はほぼ人差し指のみという状態なので、当然安定感はなく、箸先まで上手く力は伝わりません。

Case3:薬指・小指が下の箸の後ろにきてしまっている

こちらは下の箸が支えられていないパターン。下の箸を下から支えるはずの薬指・小指が箸の後ろから押し付けられるだけになってしまっています。本来であればしっかりと支えられて動かないはずの下の箸ですが、こういった形では安定するはずもありません。

小倉さんによると、これら全てに共通していることは以下の2点だそうです。

  • しっかり支えられず安定感がない
  • 箸先まで力が伝わっていない

安定しないものを力ずくでどうにかしようとする・効率的に力が送られない箸先に無理やり力をいれようとする…もうお分かりでしょうか?間違った箸の使い方をすると無駄な力が入ってしまうというのはこういったことに原因があります。

小倉さんの長年の指導によると、箸のトレーニングをする際に手がプルプルする、つりそうになる、腱鞘炎になるなどの症状が現れるのも、このように「箸を使う=力を入れる」ということが手に染み付いてしまっているためなのだそうです。

自分に合った箸の選び方

正しく箸を使うためには、自分の手に合った使いやすい箸を選ぶのもポイントです。箸の使い方を知る前に、どのような箸が自分に合っているのかチェックしてみましょう。また、お気に入りの箸を1膳用意すると、トレーニングを続けていくモチベーションも上がるというもの。この機会に新しい箸を用意してみるのもよいかもしれませんね。

自分に合った箸の長さとは

自分に合った箸の長さは、親指と人差し指を直角に広げ、その両指の先を結んだ長さ(一咫)の1.5倍「一咫半(ひとあたはん)」がちょうどいいと言われてます。とはいえ、あまり神経質になる必要はなありませんので、プラスマイナス2cmくらいを目安にするとよいでしょう。

トレーニングに向いている箸とは

「一言に箸といっても、重さ・太さ・素材・箸先の形・仕上げ方法などその個性は様々です。自分に合った箸を選ぶには、実際にお店で色々持ち比べて一番しっくりくるものを選ぶことをおすすめします」と小倉さん。

丸くて全体に漆塗りが施されている箸などはツルツルと滑りやすいので、正しい箸の持ち方に慣れないうちは、箸先に滑り止めがついていたり、少しざらざらした素材や仕上げの箸を選ぶのが良いそうです。また、せっかく新しく箸を選ぶのだったら、素材にもこだわりをもってみてはいかがでしょうか。

小倉さん「トレーニング時に限らず、できれば自然素材の箸を選ぶこともおすすめします。無農薬やオーガニックなど、食品に対して意識が高い人でも、箸まで気にしている人は意外と少ないもの。毎日・毎食口に入れることを考えると、箸こそ安全なものを選びたいですね」

正しい箸の持ち方トレーニング法(日本箸文化協会指導)

Step0:余分な力が入らないように手をぶらぶらさせる

箸の持ち方をトレーニングするときに、手が痛くなったり、疲れたり、つったり、しまいには腱鞘炎になってしまうなんて話をよく聞きますが、それは箸を使うときに無意識に無駄な力が入ってしまっている証拠です。

実は正しい箸の持ち方というものはすごく合理的にできていて、余計な力を使わなくても箸先までしっかりと力が作用するようになっています。常にリラックスしてトレーニングすることを心がけましょう。

Step1:鉛筆を持つように1本だけ箸を持つ

最初に、上の箸の持ち方からトレーニングしていきましょう。上の箸の持ち方は鉛筆と同じで、親指・中指・人差し指の3点で支えます。基本姿勢の項でも紹介しましたが、このとき、中指の爪の付け根あたりが箸の下にきていることがポイント。この位置が上すぎると、先ほど紹介した間違った箸の使い方Case1のようになってしまいます。

Step2:数字の1を描くように縦に大きく動かす

次に、箸を上下に動かすトレーニングをします。数字の「1」を描くつもりでゆっくり大きく動かしましょう。てこの原理のように、中指を上げると箸先が上がり、人差し指を下げると箸先が下がるイメージです。親指は軽く支えているだけなので、あくまで動くのは中指と人差し指だけです。

またこのとき、薬指と小指は動きません。動いてしまうということは余分な力が入ってしまっている証拠。そこに無駄な力が入ってしまうと、下の箸を持ったときに上手く支えられなくなってしまいます。

Step3:もう1本の箸を親指の付け根に差し込んで基本姿勢を作る

上の箸が1本でスムーズに動かせるようになったら、下の箸を親指の付け根に差し込んで基本姿勢を作ります。このとき、先程紹介した5つのPointができているか確認しましょう。大事なのはしっかりと箸先を合わせた基本姿勢をキープできるかどうかです。

長年の手癖がついてしまっている場合、キープするのが難しいため、箸を正しく持てない人・持てているつもりの人は、この時点でちょこちょこと箸先を動かして、「正しく持てているつもり」になってしまいがちなんだとか。

小倉さん「大事なのは各Stepごとにきちんと手順を踏むことです。この時点で基本姿勢が崩れてしまうと、また最初からやり直しになってしまいます」

Step4:数字の1を描くように上の箸だけ動かす

基本姿勢が作れるようになったら、次は2本の箸を持った状態でStep2と同じように上の箸で数字の「1」を描いてみましょう。最初から箸先を揃えようと意識しなくても良いので、まずは大きくゆっくり動かすことだけ意識しましょう。

このとき中指が上手く作用しないと、間違った使い方Case2のようになってしまいます。基本姿勢のときと同様、中指は常に上に箸の下にあることがポイントです。また、Step2のところでもありましたが、薬指・小指に余分な力が入っていると下の箸が動いてしまいます。

小倉さん「お箸は2本でセットの棒なのですが、正しい持ち方で基本の動きをするときには上の箸だけが動き、下の箸は微塵も動かないという特徴があります。きちんと薬指小指で自然に支えていれば、動いてしまうことはありません」

Step5:箸先がピッタリとくっつくように意識しながら大きく動かす

Step4の動きに慣れてきたら、次は基本姿勢のように箸先がピッタリくっつくように意識しながら同じように上下に動かしてみましょう。このときも大切なのはゆっくり大きく動かすこと。大きく動かして、戻したときに箸先が自然とピッタリくっつくことが理想です。

トレーニングだからといって、もう片方の手で無理やりそろえようとするのはやめましょう。実際に食事をしているときにはもう片方の手でそろえることなんてできませんので、無意識のうちにお皿などをトントンつついてそろえてしまう癖がついてしまいます。これはマナー違反ですので、トレーニングの段階から片手だけでそろえることを意識するのが大事なのです。

小倉さん「トレーニングをする際にちょんちょんと小刻みに動かす方が多いのですが、細かく早く動かすのはすごく簡単。実は大きくゆっくり意識しながら動かす方が断然難しいんです」

Step6:色々なものをつまみあげてみる

箸だけでスムーズに動かすことができるようになったら、色々なものをつまんでみましょう。

よく小豆や大豆などのお豆をつまんでトレーニングするイメージがありますが、実はお豆をつまむのはそんなに難しくありません。それよりもパフのようなスポンジを水に濡らしたものやこんにゃくなど、ある程度の重量があるものを正しい持ち方でつまめるようにひたすらトレーニングすることをおすすめする、と小倉さん。

重量のあるものは、きちんと箸先まで力が伝わっていないとどうしても押し付けるようにして持ってしまいがちなんだとか。あくまで「箸先でつまむ」ということを意識しながらトレーニングすることが大切です。

最大のポイントは継続すること

トレーニング方法について伺ったところ、「トレーニングの最大のポイントは毎日・毎食やることです」と話す小倉さん。

小倉さん「慣れない最初のうちはなかなか思うように手が動かないこともあります。そんなときは一度手をとめて、手首を振って柔らかくしてからまた始めてみてください」

無理やりトレーニングを続けることで、食事をすること自体が楽しくなくなってしまうことほど悲しいことはありません。「毎日・毎食絶対に行う」ということは徹底しつつも、「力を抜きながら行う」という意識をすることがトレーニングを継続させるコツなんだそうです。

「毎日・毎食続けていると、自転車の乗り方と同じで、ある瞬間から急にコツがつかめるようになる」と小倉さんは言います。そして、そうやって身体に覚えさせてしまったものは一生忘れることはありません。

小倉さん「今まで教えた生徒さんのなかには87歳という方もいらっしゃいました。諦めないで毎日きちんとトレーニングすれば1ヵ月でほぼ100%の人が正しく箸が使えるようになります」

箸の使い方一つで人生は変わる

「箸って不思議なもので、箸の使い方一つで人生が変わることもあるんです」と小倉さん。

これまで小倉さんが指導してきた人たちの中には、正しい箸の持ち方を身につけたことで、以下のように人生が変わったという方がたくさんいるそうです。

  • 交際相手の両親に見初められて結婚が決まった
  • 取引先との会食で所作が評価されて転職が決まった
  • コンプレックスがなくなって外で食事ができるようになった
  • 食に対して興味がでてきて、好き嫌いがなくなった
  • 食べ物を丁寧に食べるようになって自然にダイエットできた
小倉さん「たかが箸と言われるかもしれないけれど、その人はどのように食と向き合っているのか、どういったところに価値観をおいて生きているのかっていうものが垣間見えてしまうと思うんです。箸は人柄を表すっていうのは、あながち嘘ではないかもしれませんね」

身近なようで奥深い箸。是非この機会に今一度ご自分の箸の使い方を見直してみてはいかがでしょうか。

お話を聞いたのはこの方!

日本箸文化協会代表・小倉朋子さん

株式会社トータルフード代表取締役。トータルフードプロデューサー。諸外国の食文化や食事のマナーを総合的に学ぶ「食輝塾」を主宰。人生観が変わると人気の教室。食事のマナー・食育のほか、食品関連企業のメニュー開発、トレンド分析、マーケティング戦略、など「食」に関わる幅広い活動を行う。「世界一美しい食べ方のマナー」ほか、ベストセラー著書も多数。日本箸文化協会では、世界で一つの箸検定も開催している。

TOTALFOOD&HOSPITALITY(トータルフード&ホスピタリティ)小倉朋子の公式サイト

「食と心」が柱。多角的にトータルフードのご提案、企画、講演、執筆致します。

www.totalfood.jp

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(ライター:野口飛鳥)

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本記事は、2015年06月16日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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