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土用丑の日に食べられなくなる?絶滅危惧種「うなぎ」のいま

2015年06月10日作成

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日本のソウルフード、うなぎ。土用の丑の日には、うなぎを食べるのがすでに習わしになっていますが、その起源は縄文時代まで遡ることができます。また、日本だけでなくフランス料理やドイツ料理などでも使われるうなぎは世界的に絶滅の危機に瀕しています。

そこで、今回は、なぜうなぎは絶滅してしまいそうなのか、そして、今後主流になるかもしれない、うなぎの代わりになる”あるもの”もご紹介します。

目次

なぜニホンウナギは絶滅の危機に?

私たちの食文化に定着したニホンウナギは2014年6月に国際自然保護連合が発表した「レッドリスト」に絶滅危惧種として掲載されました。実はこの30年間で個体数が50%も減少していたそうです。ではなぜ、そこまで数が減ってしまったのでしょうか?

うなぎの食べ過ぎ

ニホンウナギ絶滅に一役買ってしまっているのが、私たち日本人。なんと、世界中で獲れるうなぎの7割を日本が消費しているそうです。シラスウナギといううなぎの稚魚の年間漁獲量は1960年代には200トン以上あったものが、2012年には3トン程度。

ニホンウナギの漁獲量が減ると、ヨーロッパウナギなどを海外から輸入するようになり、なんとか国内需要を賄っていましたが、それも2009年に国際取引規制がされて風前の灯火という状態です。

新しい輸入先として、東南アジアのピカーラうなぎを検討している業者もあるそうで、まだぎりぎりなんとか日本のうなぎ文化は保たれているようです。

環境の悪化

うなぎには稚魚のシラスウナギを捕まえて育てる”養殖”と、川に遡上してきたものを捕獲する”天然”があります。しかし、川のダム開発などの影響でうなぎが住めなくなり、天然も養殖も難しくなってきています。

こうした環境問題に取り組むのが遅れた背景としては、うなぎの生態が謎に包まれており、どこで生まれて、どういう行動を取るのかがあまり明らかになっていないということがあります。

養殖が難しい

うなぎは川に生息していますが、遠く東南アジアあたりの海で生まれます。約300キロ程度泳いで日本の川にたどり着くわけですが、まだ海にいる段階の稚魚を捕獲して育てるのがうなぎの養殖方法です。

現在では、うなぎの産卵、孵化を人工的に行うことが難しく、実用化には至っていません。稚魚や生体を捕獲するしかないため乱獲にも繋がり、うなぎの漁獲量現象に拍車をかけていると思われています。

うなぎの基礎知識

ウナギの主な産地は、中国や韓国です。「あれ?でもニホンウナギだから日本産じゃないの?」と思う方も多いと思います。そこでうなぎの基本的な情報を紹介します。

うなぎの産地は一番長く養殖された場所

うなぎの養殖の場合は、シラスウナギといううなぎの稚魚を捕るところから始まります。そして、この稚魚をどこで育てたかによって、産地が決定します。国産も中国産も韓国産も、すべてニホンウナギという同じうなぎの品種を育てています。なかにはヨーロッパウナギという品種を養殖している場合もあります。

一般的にヨーロッパウナギはニホンウナギに比べて太くて短く。また脂がのっているのが特徴です。(引用:うなぎの豆知識(株式会社 やまぶき)

なので、うなぎの美味しさは国産か否かでは決まりません。どの養殖場でどんな風に育てられたか?ということの方が重要で、必ずしも国産のほうがおいしいというわけではないそうです。

うなぎの生態

うなぎの生態は謎に包まれています。川釣りで親しまれているうなぎですが、実は海で生まれて川を遡上してきているんです。ちなみに、川を遡上せずに海で生活するうなぎもいるそうです。

ニホンウナギがどこで生まれたかというのは、長年の研究の末、ウナギ博士として有名な海洋生物学者・塚本勝巳さんが2011年になってやっと天然のうなぎの卵を採取することに成功して、世界的に注目を浴びました。それほどまでに謎に包まれているうなぎの生態。あまりにも私たちの生活に馴染みすぎているだけに、少し意外ですよね?

おいしいうなぎの見分け方

スーパーなんかでもうなぎを見かけることが多くなりましたが、皮が柔らかくておいしいうなぎの見分け方をご存知でしょうか?

皮が軟らかいうなぎは、お腹のあたりの薄い肉の部分が上を向いて巻いています。全体のバランスが少し幅広いのも特徴です。また、陳列されてるうなぎですと、表面にざらざら感があって、幅広めで、ぺたっとしているものには、よく焼けていておいしいものが多いそうです。

「うなぎが食べられないなら、ナマズを食べればいいじゃない」

絶滅の危機に立たされているうなぎ。今後も価格高騰していくことが予想されますし、それどころか、食べられなくなってしまう可能性すらあります。

私たちの生活からうなぎは消えてしまうのでしょうか?あの味はうなぎそのものでしか味わうことができないのでしょうか?

そんなことはありません。「日本の科学力は世界一!!!」なんです。マグロの養殖に成功した近畿大学が、今度はナマズの改良に成功しました。なんと、うなぎ風味のナマズ!なんともナマズのアイデンティティが損なわれてしまいそうな研究ですが、それでも食べてびっくり。いわれなければうなぎだと思うほどらしいです。

値段もうなぎよりもずいぶん安く手に入るらしく、おさいふ事情に一抹の不安がある庶民の見方が登場したわけですね。

参考:朝日新聞
ナマズの蒲焼きが食べられるお店「川はら」はこちら

食べ過ぎ注意!味わって食べようニホンウナギ

うなぎの生態が徐々に明らかになって、環境整備などが進んできたといっても、世界的にはうなぎの漁獲量が激減していることに変わりはありません。このままだと、どんどんうなぎの値段が高くなって、とてもじゃないけど食べることができなくなってしまうかも…。

うなぎの数が減ってきているということを知ったうえで、貴重なうなぎを美味しく噛みしめたいですね。

(image by 写真AC)
(image by イラストAC 2)
(ライター:渡辺悠太)

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本記事は、2015年06月10日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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