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ベア要求って何?という人は知っておきたい春闘(しゅんとう)の基礎知識

2015年03月10日作成

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「今年の春闘で賃上げの春に!」、「あの企業の今年のベア要求は月6,000円らしい!」なんて話題を同僚や上司の会話や新聞の記事などで耳にしたり、目にした方もいるかと思います。

しかしながら実際は、「春闘ってなに?」「ベア要求ってなに?」と、なんだか難しそうと思ってしまいますよね。

春闘とは、一言で言うと、会社に対して社員たちが要求を出し、その実現のために交渉する活動です。そして社員たちが出す要求のなかでもっとも実現させたいものがベースアップ(基本給の引き上げ)と言われる賃上げの要求です。このことをベア要求と言います。

もし、ベア要求が実現すると自分も収入UPになるかもしれません。それを決めるのも春闘の結果次第。

今回はそんな春闘ってどんなものなの?についてご紹介します。

目次

春闘って何をするの?

春闘とは、賃上げなどを目的として労働者が結成した労働組合が会社に要求を出して、その実現のために会社と交渉することです。

正確には、春闘は「春季生活闘争」と呼ばれるもので、労働者が毎年春に基本給の引き上げ(ベースアップ)等などの要求を各企業に提出し、会社の労働者たちで結成された労働組合がそれぞれ同じ業界などの枠組みで団結し、一緒になって団体交渉を行っています。

また労働組合が団体交渉を行うことを労働運動というため、「春闘は労働運動だ」という言い方をされます。

春闘は労働組合同士が同じ時期に一緒になって、ベースアップなどの要求をそれぞれの会社に交渉することです!

春闘は何で春にやるの?

新入社員が入ってきたり、給料が変動したりするのは大体4月ごろが多くなっています。そのため、会社の新体制ができる前である2月〜3月に会社に対して労働者側の要求について交渉しなくては、会社に要求を聞いてもらう機会がなくなってしまうからです。

春は会社の体制が大きく変わる時期。だから社員の要求が一番通りやすいのは春直前の2月〜3月!

春闘はみんなでやるのが大切!!でもなんで?

春闘は労働組合同士のつながりが大事!

春闘の活動はたくさんの労働組合が集まり、みんなで活動をがんばるというものです。この活動のことを「統一闘争」といいます。

統一闘争とは、同じ業界の会社の労働組合が団結して各会社に要求を出して交渉することです。労働組合は、「給料を上げてほしい」、「労働時間を短くしてほしい」といった労働条件を会社に要求として提出し、同じ市場の会社の労働組合ごとに同じ時期に統一闘争というものを行っています。

なぜこんなことをするかというと、たとえばこんな悲劇が起きるからです。

(例)お菓子会社A社の悲劇
お菓子製造をしているのA社の労働組合が賃金の引き上げを要求して会社側と交渉をしたけれども、まったく社長たちは聞き入れてくれない。
            ↓
そのため、みんなで仕事をストライキ(お菓子工場で働かずに座り込み)をしたぜ!
            ↓
しかし、A社がお菓子を販売できない間に、同じお菓子業界のB社が業績をめちゃめちゃ伸ばしてしまった。
            ↓
そのためA社の業績は悪化してしまい、リストラをすることにして従業員の解雇を検討している。

このようにA社の労働者だってA社の業績が悪化したら会社に要求が聞き入れてもらえないどころの話ではなくなってしまいます。そのため、A社、B社の労働組合が一緒になって各会社に交渉していれば、こんな事態にはならなくて済みますよね。

また、ストライキによる業績悪化を引き起こすことを目的として送り込まれる企業スパイの暗躍を防止することができます。

春闘では、ある企業のストライキによって一人勝ちする他の企業が出ないようにするため、統一闘争をおこなっています。

春闘はどんなふうに始まって、どんなふうに終わるの?

春闘の始まりは大企業の戦いから……

2月のはじめごろに自動車産業、電気産業、造船会社などの従業員の多い大企業から春闘が始まります。これが今年の春闘開始と言われる基準日です。

大企業から始まる理由は、大企業は賃金引き上げ交渉の成功する可能性が高いためその後の春闘の士気を上げられるから。また、中小企業は大企業の下請けをしていることも多いため、大企業の春闘の結果が中小企業にも影響するからとも言われています。

春闘の終わりは桜の咲き乱れる3月終わりごろ

大企業の春闘の終わりは、3月中旬〜下旬です。これは、会社の経営陣が労働組合の要求にたいする回答を出す期日がだいたい3月中旬頃だからです。

なお、中小企業は4月末の会社の回答まで春闘が続きます。

会社側からの回答が労働組合の要求を認めてくれているものであれば、「春闘は成功した」と言われ、その年の春闘は終わっていきます。

逆に回答が労働組合の要求を無視しているという場合、交渉は続けられることになるため「ストライキ」を行う可能性があります。

春闘が「成功」するとどうなるの?

春闘がうまく行ったらしい。じゃあ給料がアップだ!ということになりますが、どのような形で給料が上がるのかは難しい問題です。

その時の景気状態などから会社の回答が労働組合の要求通りではなく、基本給の引き上げ(ベースアップ)を避けてボーナスの上昇や、労働人員の増加などを行う場合もあります。しっかりと会社の状況をみて、どのように経営陣が回答したのかを知っておく必要があります。

給料は上がるの?

会社経営陣の回答の結果、基本給の引き上げやボーナスの支給という決定をされることがあります。これらが決定すると年収の増加が見込まれることにより、給料は上がったといえます。

基本給の引き上げ(ベースアップ)で、将来的にも給料が安定することが望めますが、ボーナスの支給などにのみ限定されてしまうと、一見給料が上がっていても、その時限りの給料の上昇ということになってしまいます。

そのため、春闘の結果により、基本給の引き上げが実現できたのかを注目する必要があります。

基本給の引き上げ(ベースアップ)により、将来的にも安定した給料が得られるようにすることが春闘の大きな目標です。

花見と春闘の結果を待つ!ダブルでワクワクな3月を!

春闘がうまく行くと、給料の上昇や労働環境の改善が見込まれます。それを決めるのは会社側の経営陣が出す回答次第です。

大企業が回答をだすのは3月12日ごろに集中します。これに注目することでその社員はもちろん、関係する会社の回答にも影響が出ます。なぜなら、会社側の回答も他の会社を参考にして決めていると言われているからです。

また、大企業の下請け会社は春闘に参加していなくても大企業の春闘の結果に影響を受ける可能性大です!

みんなで春闘の結果を楽しみにしながら春を待つのもいいかもしれません。

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(image by amanaimages)

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本記事は、2015年03月10日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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