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「少年法」は誰を守るか?今、知っておきたい基礎知識

2015年03月06日作成

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2015年2月20日、川崎市の中学1年生が、一緒に行動していた不良グループの17歳から18歳の少年の暴行により殺害され、遺体で発見された事件が起きました。その凶暴な手口から、世間を騒がせています。

被害者少年はもともと、殴られて大きなアザを作っていたり、「殺される」と友人に相談したりと、まわりに「助けて」というサインを送っていたようです。それなのに、このような痛ましい事件が起きてしまいました。

「未前に防ぐ方法は何もなかったのか」と議論を生んでいるこの事件。跡を絶たない少年の犯罪について、改めて向き合うことが求められているのかもしれません。

目次

「少年法」ってそもそもどんなもの?

まずは議論の対象となっている「少年法」について、簡単にご説明します。

「少年法」とは何か?未成年は見守るべき?

「少年法」とは、その名のとおり、「20歳未満の少年は社会的に弱い立場だから教育で更正するべき」という理念のもと、未成年を守るために作られた法律です。

喫煙や飲酒についても、未成年の場合は購入はもちろんできません。飲酒の場にいることも禁止されているのは、ポスターなどで見かけたことがあると思います。

「未成年は成長過程にあるのだから、社会で見守っていこう」という姿勢です。

少年が犯した犯罪についても、少年法の理念により、大人とは違う対応がされます。刑務所ではなく少年院などの施設に送られること、刑罰が大人より軽いこと、本名や顔を報道しないことなどが定められています。

朝日新聞の記事で少年法がわかりやすく次のように書かれていたので紹介します。

「少年法は20歳未満の未成年者を「少年」と規定。61条では、少年が犯した事件について、名前や住所、容貌(ようぼう)など、その少年と推しはかることができるような記事や写真を新聞やその他の出版物に掲載することを禁じている。未成年者が社会的に弱い立場にあることや、教育で更生する可能性が大きいことなどが理由とされている。罰則規定はない。(2014-08-03 朝日新聞 朝刊 1社会) 」

いったい何歳なら罪が理解できるのか

しかし、犯罪に年齢がどこまで関与しうるのか、いったい何歳だったら自分が罪を犯したことや償うということを認識することができるのかについて、一刀両断にはいうことができません。

現在の日本では、「少年法」が適用されるのは20歳未満の少年です。一方アメリカなどは、州によっても違いますが、18歳未満で適用され、なかには12歳で殺人を犯した少年が大人と同じように裁かれた例もあります。海外では18歳未満の適用が多いため、日本でも少年法適用年齢を引き下げたらどうかという議論がかわされています。

20歳未満の中でも年齢によって扱いがわけられている

日本の「少年法」は、年齢別に取り扱い方が分けられています。重大事件を犯したときには、本当に子どものような年齢でも警察による強制的な捜査もできるように変化してきました。それだけ、少年少女の犯罪が増加してきているということですね。

14歳未満の場合は?

14歳未満の場合は「犯罪」として扱わないと法律で定められているため、児童自立支援施設という施設に預けられることになっていましたが、様々な事件が増えるなか年齢が「おおむね12歳」に引き下げ(少年院送致の年齢下限撤廃)られ、14歳未満でも警察による強制的な調査が可能になりました。

14歳から19歳の場合は?

満14歳になっている場合は、警察の取り調べや家庭裁判所に呼び出され、調査や審判を受けなければならず、結果によっては少年院に送られることになったり、保護観察という指導を受けることになります。

14歳でも刑事裁判になってしまうことも?

14歳といったら、まだ子どもと思っていたはずですが、最近は成長が早く体力的にも大人なみのような行動をとることもあるため、14歳からでも家庭裁判所から刑事裁判にまわすことになり、16歳以上で重大事件を起こしたときには刑事裁判にまわすことができるようになりました。

「少年法」によって加速するネットでの私刑

最近の子どもたちは、体の成長は早い一方で心の成長や環境への対応が伴っていないために、不幸な事件が起きてしまっている、という意見があります。その原因の一つとして、大人が追いついていけないネット環境の変化も挙げられるのではないでしょうか。

少年法のせいで暴走する大衆も…

上述のとおり、未成年の少年が罪を犯しても、少年法によって報道は規制されます。被害者の本名や顔は報道される一方、加害者はマスコミから守られているため、「不平等だ」との意見が跡を絶ちません。

その結果、本名や顔が報道されない未成年の加害者については、ネット上で個人情報をさらす「私刑」が横行しています。川崎市の事件でも、加害者と言われる少年の本名や顔写真、住所、そして家族の情報までもがネット上でさらされてしまいました。

守られているはずの未成年者の犯人の実名や写真ですが、だからこそ大衆の「知りたい」「知らせたい」「どうして隠すの」という気持ちが爆発し、私刑につながってしまっているとの意見も。

「いくら未成年でもひどいことをしたのだから、罪を償うのは当然だ」という思いに、現行の少年法が答えられていないことが原因の一つだ、とも言われています。

社会が見守るべき子どもたちのこれから…

ちょっとした間違いで犯罪に巻き込まれてしまうこともあるかもしれません。それが、成長過程のなかにある少年たちなら、なおさらその危険にさらされています。ネットの社会でも現実でも、歯車が違わないように、大人がいつでも見守っていく必要があるのではないでしょうか。

(image by amanaimages1 2 3 4 5)

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本記事は、2015年03月06日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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