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きちんと知っておきたい「イスラム国」「ISIS」「ISIL」の基礎知識

2016年05月13日更新

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「イスラム国」「ISIS」「ISIL」という言葉をニュースで耳にする機会が増えました。しかしこれらの言葉、実はよく知らない……という方も多いのではないでしょうか?無宗教の人が多い日本では馴染みの薄い言葉ですが、だからといって詳しく知る必要がないかというと、そんなことはありません。

世界的に問題になっている事柄だからこそ、正しい知識をしっかり知っておきたい。そんな方のために、簡単に「イスラム国」「ISIS」「ISIL」の基礎知識やそれぞれの違いについてご説明します。

名称の意味と由来

「イスラム国」

イスラム国とは、2014年6月にISIS/ISILと呼ばれる組織が独自に宣言した国家(※)の呼称です。組織側は自らのことを指すときも、それまでのISIS/ISILではなく、「イスラム国」と名乗るようになりました。

英語名はIslamic Stateで、略称はISです。

※…イスラム国の国家樹立に関して、国際的には承認されていません。

「ISIS」

イスラム国家の樹立を宣言した組織の名称で、イスラム国の前身です。

  • 「イラクとシャムのイスラム国(Islamic State in Iraq and al-Sham)」の略称
  • 「イラクとシリアのイスラム国(Islamic State in Iraq and Syria)」の略称

という2つの説があります。

シャムとは、アラビア語でレバント、シリア、大シリア、ダマスカス等、様々な意味を含む言葉です。

ISIS(イシス)は、偶然にも古代エジプト神と同じ名前で発音しやすいため、英語圏で好まれる呼び方です。なお、「アイシス」と読まれることもあります。

「ISIL」

同じくイスラム国家の樹立を宣言した組織の名称で、イスラム国の前身。つまりは、ISISと同義です。こちらは「イラクとレバントのイスラム国(Islamic State in Iraq and the Levant)」の略称で、オバマ大統領や国連、一部の報道機関はこの呼称を使っています。

しかし、「シャム」と比べて「レバント」は意味が限定されるため、意訳の正確性を疑問視する声もあります。

こちらは、「アイシル」または「イシル」などと読まれることがあります。2015年1月26日、自民党では「イスラム国」ではなく「ISIL(アイシル)」もしくは「いわゆるイスラム国」という表現を統一して使うよう申し合わせました。

おまけ:「DAIISH」

欧米や日本ではあまり知られていませんが、「DAIISH」という略称もあります。これは、アラビア語の組織名(al-Dawla al-Islamiya fi Iraq wa al-Sham)を英語表記した際の頭文字をつなげたものです。

しかし、DAIISHは反対派がよく使う呼称であり、否定的なニュアンスが含まれているとして、組織側がこの呼称に意義を唱えていると言われています。

結論

要するに、「ISIS」「ISIL」「DAIISH」は、すべて同じ組織を指す言葉であり、地域や人によって呼び方が異なるだけのようです。これらが国となったのが「イスラム国」ということですね。

「イスラム国」「ISIS」「ISIL」この組織ってなんなの?

名前の意味はわかったけど、なぜイスラムなのかわからない。なんで国を作ったの?

遠い国のことは、なかなかわかりにくいもの。ここでは、「イスラム国」について詳しく見ていきましょう。

概要

組織としてのイスラム国は、イスラム原理主義過激派の武装組織です。テロや拉致・拷問など、残虐性に特徴があり、イラク・シリア周辺の広い地域にて勢力を拡大させています。

また、国家的な組織としてのイスラム国は、アブ・バクル・アル・バクダディという人物をカリフ(指導者)に据え、首都はラッカと宣言しています。市民は税金を納め、省庁や警察を設置するなど、近代国家的な構造をしています。

目的

イスラム国の目的は、ひと言で言えば、イスラム圏の統一です。

第一次世界大戦中の1916年、かつてのオスマン帝国は、「サイクス・ピコ協定」によって分割されてしまいます。このため、今も続く民族問題や宗教問題が勃発することとなります。

イスラム国は、このときに押し付けられた国境を消し去り、かつてのイスラム王朝のようなイスラム世界を形成することを目指しています。

ほかの過激派との違い

イスラム国が、アルカーイダのような他の過激派組織と異なる最大の特異点は、独自に国の樹立を宣言している点です。武力によって制圧した地域を、自国の領土と主張して統治支配しています。

一般市民からの物資の略奪、自爆テロによる虐殺、異教徒や外国人ジャーナリストの公開処刑を行い、それらの動画をSNSを通じてインターネット配信するなど、残虐性と広報の巧みさが目立ちます。

また、イスラム国を構成する人種は主にシリア人ですが、SNSを通じて世界80カ国から外国人戦闘員を募集しており、イスラム教徒を中心に12,000~15,000人もの外国人戦闘員が好待遇で受け入れられているそうです。日本人が9人所属しているとの情報もあります。

領土に油田地帯も含むため資金も潤沢なようで、「史上最も裕福なテロ集団」と呼ばれるほどです。石油の密売で1日あたり約100万ドルもの資金を手にしているほか、拉致した外国人に身代金をかけて回収することで大きな資金を得ているようです。その額は年間合計で3,500万~4,500万ドルに上るとか。

今後のイスラム国の動向と、他国の対応に注目

イスラム教徒のすべてがイスラム国に賛成しているわけではなく、同様にイラク人・シリア人のすべてがイスラム国に住んでいるわけではありません。イスラム教徒やイラク人・シリア人を一括りにして語ることはできないということを頭に置いておきましょう。

(image by amanaimages)

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本記事は、2016年05月13日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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