生活の知恵があつまる情報サイト

nanapi

Icon housing不動産・住宅

  1.  
  2.  
  3.  
  4.  
  5. 地球にも家計にもやさしい!高断熱高気密住宅のススメ

地球にも家計にもやさしい!高断熱高気密住宅のススメ

2014年10月09日作成

 views

新しく家を建てるとき、決めなければいけないことはたくさんあります。しかし、専門知識が必要なことも多く、いまいちピンとこないまま設計が終わってしまった……なんてこともあるのではないでしょうか?

しかし決して安い買い物ではありませんので、将来後悔しないように、しっかり考えたいもの。

そこでおすすめしたいのが、高断熱高気密住宅。室内を快適な温度に保ってくれるなど、自然のエネルギーを無駄にすることなく活用できる住宅で、最近注目を集めています。

ここでは、高断熱高気密住宅の基礎知識とおすすめポイントについて、専門知識がない方にもわかるように詳しくご説明します。

目次

一般的な木造住宅の仕組み

高断熱高気密住宅の説明の前に、まずは従来の木造住宅の仕組みを簡単にご説明します。

木造住宅は壁の上下があいている

木造住宅は、木材で作られているため、木材が腐ってしまうことがあります。そこで木材を乾燥させるために、壁の上下があいている構造となっています。つまり、外の空気が家の床下から入り、天井裏に抜けるように工夫されているのです。

この構造により、壁の内部は空気が通るようになるので、木材は乾燥した状態を保つことができます。

木造住宅では断熱材の効果が弱い!?

壁の内部を空気が通るとき、建物の屋外と屋内で温度差があると、空気は天井の方に向かって上昇します。つまり、外が寒い冬に暖房を使っていると、壁の中では上昇気流が発生しているのです。

冷たい空気は下に、暖かい空気は上に行くものですので、上昇気流が発生すると下から上に向かって冷たい空気が上っていくことになります。すると、上の方にある暖かい空気も冷やされてしまい、結局壁の内部には冷たい空気が流れます。

空気が通る壁内の空間は断熱材よりも室内側にあるため、断熱材で室外の冷たい空気をシャットダウンしても、壁の中の冷たい空気によって室内が冷やされてしまいます。つまり、いくら断熱材を入れてもその性能を十分には発揮できないのです。

よって木造住宅は、断熱性や気密性が低い、エネルギーロスが多い住宅といえるでしょう。

高断熱高気密住宅の仕組み

高断熱高気密住宅とは?

これからの住宅の基本形と考えられている、エネルギーロスのより少ない仕様の住宅です。限られたエネルギー資源を有効活用でき、地球温暖化防止にもつながるので、広く普及することが望まれています。

冷暖房費の節約にもなり、家計にもうれしいこの高断熱高気密住宅。ヒートショックの軽減などの効果も期待できるので、高齢者にもやさしいですね。

高断熱高気密住宅の仕組み

高断熱高気密住宅の壁は、気密シートなどを壁の上下端をふさぐように張ることで、壁内の気流の発生を防いでいます。すると断熱材がその本来の性能を100%発揮できるようになり、エネルギーロスがより少ない住宅となります。

この結果、気密性も大きく向上することになります。

気密性が高いため、24時間の計画換気が不可欠です。

気密シート効果で快適な住宅に!

このように気密シートを活用することで、室内が快適な温度に保たれるうえ、壁の中が常に乾燥状態になるため木材の耐久性も向上します。従来の木造住宅のように壁の上下があいていると、隙間風などで熱エネルギーが逃げてしまっていましたが、高断熱高気密住宅なら住宅全体の断熱性能を相乗的に向上させることができます。

高断熱高気密住宅の壁を長持ちさせる「湿気を逃す仕組み」とは?

従来の一般的な木造住宅では、「壁内に湿気がたまり、それが結露する」という大きなリスクが常にあります。

従来の住宅の外壁では湿気がたまって危険!

室内で暖められた水蒸気を含んだ空気は、壁の中に侵入します。もし湿気が断熱材の内部にとどまってしまうと、その部分が冷やされ、結露となります。そして壁の内部が結露してしまうと、断熱材の性能や木材の耐久性の低下につながるとされています。

結露を防止するためには、2つの方法があります。

  • 湿気を防ぐ
  • 湿気を放出する

高断熱高気密住宅で壁内の湿気を逃す仕組み

高断熱高気密住宅では、気密シートを壁内の側面にも張ることで、壁内の湿気をシャットダウンしています。

たとえば、室内からは湿気を入れたくないので、湿気をシャットダウンする「防湿気密シート」を張ります。また、断熱材に湿気が入り込んでしまったら外に排出したいので、断熱材の室外側には、湿気は通すが風は防ぐ「透湿防風シート」を張ります。

こうすることで、室内からはなるべく湿気を入れず、仮に湿気が断熱材に入り込んでしまっても室外に排除することができます。壁内の結露を防ぐことができるので、断熱材が性能低下を招くこともなく、木材の耐久性も向上します。

しかし気密シートでは、湿気を完全にシャットダウンすることはできません。そこで大切になってくるのが、「湿気を放出する」工夫なのです。

「湿気を逃す」のにおすすめなのが、高断熱高気密住宅の中でも、断熱材の外側に「通気層」を設置することでより湿気を逃す、「通気層工法」です。

通気層を設けた高断熱高気密住宅の壁の構造

通気層は上下が外気に解放されており、空気が流れるようになっています。断熱材や壁内にたまった湿気が通気層に流れることで、壁に取り込まれてしまった湿気は常に外部へ排出されることになります。

通気層を設けることで、気密シートを張るだけよりも湿気が外部へ排出されやすくなるため、壁の中はいつも乾燥状態に保たれます。その結果、木材の耐久性が上がり、断熱材はより性能を発揮することができるのです。

高断熱高気密住宅で快適な暮らしを!

高断熱高気密住宅は、エコで快適な生活をもたらしてくれます。また、外壁に通気層を設置するという一工夫だけで、壁内の木材を腐らせるリスクも減少し、住宅の耐久性が向上します。

新築住宅を建てる際はたくさんの悩みがつきものですが、高断熱高気密住宅を選択肢の一つに加えてみるのはいかがでしょうか?

こちらの記事は、専門家プロファイルより建築家・上村美智夫さんにご提供いただきました。
記事提供元:専門家を探せる、相談できる。専門家プロファイル

(image by amanaimages)
(image by 筆者)

この記事で使われている画像一覧

  • 20140912110442 541254ba24c1a
  • 20141003122426 542e16eaad518
  • 20140929150621 5428f6dd6ba84
  • 20141003122511 542e17171352a
  • 20140929184800 54292ad0cf7b8
  • 20140929153832 5428fe68999ac

本記事は、2014年10月09日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

編集部ピックアップ

編集部おすすめ期間限定のPRコンテンツ

もっと見る