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オフィス街で星を撮ろう!都会の星空撮影術

2014年08月18日作成

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星空撮影というと、なるべく街灯が少ない緑豊かな場所だったり、専用のカメラじゃないと撮れないイメージがありますよね。ところが、条件さえそろっていれば誰でも都会で美しい星空を撮影することができるのです。

今回は星空写真家・東山正宜さんに都会で満天の星空を撮影する方法を教えてもらいました!

目次

星空撮影に必要なもの

都会で星空を撮影するには以下のものが必要です。

1:デジタルカメラ

一眼レフでもコンパクトデジタルカメラでも構いません。「マニュアルでピントを合わせられる」「シャッター速度やISO感度を調整できる」「三脚穴がある」の3つを満たすデジタルカメラを選びましょう。

フルオートでなければどんなカメラでも気軽に撮れます。

2:広角レンズ

星空撮影では広角レンズを使用します。EOS KissなどのAPSーC規格のカメラなら10mm〜、そのほかのフルサイズのカメラなら16mm~のレンズがおすすめです。レンズを用意できない場合は標準ズームレンズの1番広角側で撮影してみましょう!

3:リモートコントローラー

星空の写真を撮影する際には、長時間シャッターを切り続ける必要があります。そこで、シャッターを押し続けてくれるリモートコントローラーというアクセサリーがあると便利です。手ブレを防ぎ、よりクリアな星空を撮影できます。

4:三脚

カメラを固定できるものであればなんでもOKです!特に大掛かりなものを用意する必要はありません。

5:予備のバッテリー・予備のSDカード

星空撮影では15~30分、長くて数時間かけて複数枚を連続撮影します。そのため、途中で電池が切れたりSDカードの容量が足りなくなることがあります。必ず予備を用意しておきましょう。

東山さんが現在使用している機材は?

東山さんが現在使用している機材は以下です。

  • Nikon D810
  • AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED
  • AF-S NIKKOR 18-35mm f/3.5-4.5G ED
  • システマティックカーボン三脚5型4段ロング GT5542LS
  • トラベラー三脚2型4段 GT2542T
  • タイマーリモートコントローラーTC-80N3
東山さん「AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDは超高画質ですが、フレア(※1)に弱く、派手なゴースト(※2)が出やすいです。街灯など強い光を避けられない場合はAF-S NIKKOR 18-35mm f/3.5-4.5G EDを使います。GT2542は折り返してコンパクトにできるので、1セットだけで遠征する時に便利です。GT5542LSは、延長センターポールを使えば高さ4m程度になるので、手前の障害物の上から撮影することができます」
※1・・・「フレア」とは光源が強く、写真全体が白っぽく写ってしまう現象のこと。
※2・・・「ゴースト」とは光が輪や円形として写真にはっきりと写り込んでしまうこと。
東山さん「タイマーリモートコントローラーTC-80N3は、カメラにワンタッチで脱着できること、ジョグ(回転型)ダイヤルでの時間設定が非常に使いやすいです。ニコンのカメラにも使えるようにアダプターを自作して使っています」

どこで撮影するの?

ベランダor庭先

自宅のベランダや庭先でも撮影できます。「外での撮影にはまだ自信がない」という人は、まずは自宅から星空撮影に挑戦してみましょう。その際、なるべく空の部分が広く写るように構図を工夫してみてください。

都会の夜景スポット

なんとなく撮影のコツをつかめたら、次は都会の夜景スポットで撮影に挑戦してみましょう。

以下、東山さんが星空撮影におすすめの夜景スポットです。

  • 1:東京タワー
  • 2:新宿都庁
  • 3:みなとみらい
  • 4:六本木ヒルズ
  • 5:お台場
  • 6:難波 道頓堀グリコ前
  • 7:梅田スカイビル
  • 8:六甲山 百万ドルの夜景
  • 9:名古屋駅 JRセントラルタワーズ
  • 10:明石海峡

撮影の流れ

具体的な撮影の流れがこちらです。

  • STEP1:まずはロケハン
  • STEP2:三脚を据える
  • STEP3:構図を決める
  • STEP4:カメラの設定を調整する
  • STEP5:ピントを合わせる
  • STEP6:シャッターをきる

STEP1:まずはロケハン

撮影の前に「いつ」「どの場所で」「どの方向に」「どんな星が見えるのか」をチェックしておくことが大切です。そのためにも、まずはロケハン(ロケーション・ハンティング)をしましょう。

撮影場所と当日の星の位置などは「土地名 夜景」でネット検索することができます。また、アプリなどで星の位置などを調べることも可能です。

撮影禁止となっている場所もあります。その場所での撮影が許可されているかどうかも事前に確認しておきましょう。

STEP2:三脚を設置する

STEP1で場所や日時を決めたら、さっそく撮影開始です。現地に着いたら、あらかじめ決めておいた撮影ポイントに三脚を設置します。

ただし、人通りが多い場所などは避けてください。通行人と接触し怪我をさせるなどのトラブルを起こしかねません。人通りのない電柱の脇や道の端などに三脚を設置しましょう。

とはいえ、周囲には十分注意しましょう。少しでも危ないと感じたら撮影を中止してください。

STEP3:構図を決める

夜景と星の構図を決めましょう。ポイントはビルや橋などの人気夜景スポットの象徴をメインの被写体として構図に入れることです。あくまでもメインは夜景、引き立て役が星空というイメージを持ちましょう。

東山さん「『このビルとモニュメントの形がかっこいいよね。もし背景に星があったらもっといいよね』というイメージを持つと構図を決めるのがとても楽になります。あまり奇をてらわずにいくことをオススメします」

STEP4:カメラの設定を調整する

  • 基本は4・4・4(iso400、4秒、F4が基本)

カメラをM(マニュアルモード)に設定し、iso感度・シャッター速度・F値は「4」で統一します。撮影した写真を液晶モニターで確認しながら、シャッター速度を4、6、8秒で微調整しながら撮影をすすめます。

  • 連写モード

星が動く=天体が移動する写真を撮るため、連写モードに設定します。撮影後、連写モードで撮影した複数枚を重ねて画像処理を行います。

  • ホワイトバランス

夜空の美しい青を写し出すため、ホワイトバランスを電球モード(3300ケルビン)に設定します。ネオンや蛍光灯にすると不自然な夜空になってしまうので注意してください。

電球モードとは、晴天時に撮影したような色味で撮影できる設定のことです。おもに白熱電球のオレンジ系の光りのもとで撮影するときなどに使用します。

STEP5:ピントを合わせる

AF(オートフォーカス)で遠くにある建物や街灯にまずピントを合わせます。そのあとMF(マニュアルフォーカス)で星にピントを合わせましょう。その際にはライブビュー(液晶モニター)の拡大機能を有効活用するとピントを合わせやすくなります。

STEP6:シャッターをきる

構図を決め、カメラの設定とピント合わせができたら、レリーズを使って手ブレをしないようにシャッターをきりましょう!

撮影が終わったら

撮影が終わったら、数百コマある写真を一枚に合成します。

合成前

合成後

合成には下記のようなフリーソフトを使用します。パソコンの性能にもよりますが、画像処理(300コマ分)は10分程度で完了します。

星空撮影のポイント

ヒストグラムの確認をしっかりチェック

ヒストグラムとは写真の明るさをチェックできるグラフのことです。星空の青を美しく写しだすためにも、撮影直前に必ずヒストグラムを確認しましょう。

山のような形を作っているヒストグラムの左端に隙間がある=夜空が青っぽく写っている印です。もし左端に隙間が形作られていない場合は、露出時間を長くしてみましょう。

白飛びに注意する

夜の撮影は建物などの光が強調され、とても白飛びしやすい環境です。白飛びさせないためにも、以下のことに注意しましょう。

  • ライトアップされている間は撮影しない
  • 街灯の前で撮影しない

夜景スポットは、なるべくライトアップなどの目立つ光が消えてから撮影しましょう。例えば東京タワーの場合、ライトアップされている状態で星空に露出を合わせると、東京タワーが白飛びしてしまいます。

街灯や車のヘッドライトなどが写り込むような場所もNGです。そういった光も白飛びの原因になるので注意してください。

星空撮影におすすめの季節と時間帯

星空撮影に適している季節は夏と冬です。それぞれの季節によって、星空の位置する時間帯や方角が異なります。

夏は夜21時~、東の空に夏の大三角

夏は21時ごろ、東の空で「夏の大三角形」を撮ることができます。また、同じ時間帯の南の空ではさそり座の撮影も可能です。

冬は19時~、南の空にオリオン座やシリウス

冬は19時ごろから撮影可能です。南の空にオリオン座やシリウス、冬の大三角形を撮影できます。冬は明るい星がたくさんあります。

星空写真=空を見上げるきっかけ

今回お話を伺った東山さんは2006年からずっと都会の星空を撮り続けています。その理由は「写真を見てくれた人に『こんな都会でも星空が見えるんだ』と気づいてもらえるキッカケを作りたいから」だそうです。

東山さん「深夜の繁華街で撮影していると、声をかけられることがよくあります。タブレット端末で撮影した写真を見せると、みんな例外なく『こんな明るい空にも星があるんだ』と嬉しそうに夜空を見上げます。見えないけど、確かにある。都会の星は、そんな存在に気づかせてくれるきっかけだと感じています」

今回お話を伺った人

東山正宜さん

朝日新聞記者。星空写真家。2006年ごろから比較明合成による星景写真を始める。2010年、小惑星探査機「はやぶさ」帰還の写真で東京写真記者協会特別賞、2013年にH2Bロケット打ち上げの写真で九州写真記者協会特別賞。

Twitterで紹介!

(写真:東山正宜)
(ライター:小松崎拓郎)

この記事で使われている画像一覧

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本記事は、2014年08月18日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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