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戦時のおしゃべりは災いのもと?平和なときにこそ考えたい「沈黙」の意味

2014年03月31日作成

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永世中立国であるスイスといえば、美しい自然が広がるのどかな国のようなイメージがありますね。実は、国民の自由と独立を守るために、侵略を防ぐための徹底的な対策をしているのをご存知でしたか?

冷戦時代、緊急時や有事に備えた「心構え」から「対処法」までが事細かに記されている『民間防衛』と呼ばれる本が、スイス政府から国民全員に配られました。

今回はその中から、国の利益をも作用する「沈黙の美学」についてご紹介します。もしかしたらそのおしゃべりが、国の未来を決めるかもしれません…。

「嘘」の情報に踊らされないために

戦時において「情報」が錯綜することは、国全体が混乱に陥る可能性があります。スイスでは、秩序と規律を守るための情報を広めようとしたところ、これを混乱させようと数々の嘘の情報が言いふらされていたのだそうです。

そういった「嘘」の情報に踊らされないためのポイントを『民間防衛』から学んでみましょう。

政府局以外の情報に注意!

政府当局のみが、国民の名において語るこ とを許されているのである。何が起こっても当局は国民に知らせるで あろう。当局から出たもの以外の情報は、すべて拒否しよう。(『民間防衛』スイス政府編・原書房編集部訳・P179より)

ラジオやテレビから流れてくる情報は、秘密ゲリラや外国の宣伝である可能性があります。また、公開されている情報は政府局以外のものをうのみにするのは大変危険です。インターネットでの情報も錯綜しがちなので注意しましょう。

特に注意すべき内容は…?

わが国民は、あらゆる敗北主義的ニュースを警戒せねばならない。 武力に訴える前に、巧妙かつ悪質な宣伝でわれわれを倒すことができれば、敵にとって最大の利益であろう。 故に、自制することを学んで、われわれの足下に仕かけられたワナに陥らないようにしよう。(同上・P179より)

特に注意すべき内容は「敗北主義的ニュース」です。これは、勝利した場合のことを考えず、はじめから敗北した時を考えてことにあたるニュースのことです。こういった情報に踊らされて、反戦活動、自国の戦争遂行を妨害してしまう可能性もあります。

国を信じることで沈黙を守る

動員されなかった者は沈黙を守ることが、ぜひとも必要である。わが軍部隊は「スイスのどこか」にいるのである。(同上・P179より)

計画に従って動員が行われ、着実に進んでいるところに噂話を立てるようなことをすれば、国の利益を害することになってしまいます。

どんな小さな噂話でも、人に話さず「沈黙」することが自国に対しての奉仕なのです。

戦時において「沈黙」は美徳

『民間防衛』によると、交戦国はいずれも「明日は我々の敵になるかもしれない相手」であることを訴えています。敵に対して、わざわざこちらから情報を送るわけにはいきませんよね。

敵にとって情報はすべて有益

わが軍の所在地、わが国の防衛装備、手段、列車、時刻、民間事務所の電話番号、部隊移動の有無、どんな建物が保護されているか、ある区域に軍事施設があるか。一どんな情報でも敵にとって有益である 。(同上・P181より)

上記のようなことはもちろん、国の情報すべてが、敵にとっては有益です。

たとえば、ある官支の名前とその習慣を知ることは、わが方に同盟者を求めようとしている敵に、いつか役立つ情報かもしれません。

沈黙することが国家防衛の1つ

われわれは自分の弱点を知らねばならない。沈黙することを心がけることは、国家防衛に協力することである 。(同上・P181より)

スイスの地方新聞に掲載されたニュースには、逮捕された外国人の家から無線通信機が発見されたとあります。この外国人は、市の上流階級と交流して、色々と情報を集めていたようです。

私たちの身近なところで、情報をたくさん集める試みが行われることを念頭において「沈黙」を続けることが、国家防衛に役に立つのです。

沈黙は金なり

おしゃべりは災いのもとと言いますが、戦時においてはとても重要なことだとわかっていただけたでしょうか?

自分の情報を提供するというのは弱みを晒すようなものです。十分に注意したいですね。

さらに詳しい情報を知りたい方は、原書房より出版されている『民間防衛』をチェックしてみましょう。

参考資料:『民間防衛』スイス政府編・原書房編集部訳

(image by PresenPic12)

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本記事は、2014年03月31日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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