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司法書士に頼まない「不動産相続登記」の手続きの流れ【体験談】

不動産相続登記は司法書士に頼まなくても個人で申請することができます。主な作業は書類を取り寄せること、文書作成、押印の3点です。

筆者が不動産相続登記をすることになった理由

同居する家族が祖父、父、祖母、母の順に亡くなり、気が付けば残されたのは筆者と妹と自宅のみ。そこから筆者と妹の共同名義で不動産相続の手続きをすることになりました。

名義が祖父のままだったので、父の兄弟にも権利が発生しており、相続放棄してもらわないといけない親族がいました。

筆者がまず向かった先が登記所(法務局)の相談コーナーでした。そこで不動産相続登記は特別な資格を持たなくても自身で行えることを知りました。

司法書士に相談することも考えましたが、登記官から手続きの流れを一通り教えてもらったとき、手間がかかるだけで難しい知識は必要なさそうな作業ばかりだったので自分でやろうと決めました。

相続が発生したら、次の代が権利を持つ前に、なるべく早く相続登記を行うことをおすすめします。

不動産相続登記の簡単な流れ

筆者の書類取り寄せから不動産登記完了までにかかった期間は約1.5ヶ月です。ただし、この期間は書類がスムーズに入手できるか、他の法定相続人の協力度合いによってかなり差が出てくると思います。

STEP1:書類を取り寄せる

下記書類を取り寄せます。

  • 被相続人(亡くなった人)が生まれてから死亡時までの戸籍謄本、改製原戸籍、除籍謄本
  • 法定相続人全員の現在の戸籍謄本
  • 法定相続人(放棄する人も含む)全員の印鑑証明書
  • 相続する人の住民票の写し
  • 固定資産評価額通知書
  • 登記事項証明書

STEP2:書類を作成する

下記の書類を作成します。

  • 登記申請書
  • 相続関係説明図
  • 遺産分割協議書

筆者はすべて登記所相談コーナーでもらった記載例をもとに作成しました。

記載例のフォーマットに合わせて取り寄せた書類の情報を入力すれば、それなりにまとまります。例外事項や自信のない箇所が当然出てきましたが、一通りまとまった時点で、1度登記所の相談コーナーに持っていき修正・加筆してもらったら、すべて解決しました。

このときに取り寄せた書類もすべて持参し、足りないものがないかどうかの確認、誤字脱字のチェックや課税価格・登録免許税の計算もしてもらうといいと思います。

遺産分割協議書は法定相続人の人数分作成し、すべてに法定相続人全員の実印が必要になるので、相談コーナーで完璧に固めてから押印してもらうことをおすすめします。面倒ですが、捨印も押してもらうことをおすすめします。万が一さらに修正が生じても安心です。

STEP3:必要書類に押印し、確認する

下記の物を持参し、登記所の相談コーナーで最終チェックをしてもらいます。

  • 今まで取り寄せ作成した必要書類すべて
  • 申請人の印鑑(認印でも可)
  • 申請人の身分証明書
  • 登録免許税(当日、法務局で同額の印紙を購入し書類に添付します。)

この他に筆者は相続する者(筆者と妹)の実印を持参し、遺産分割協議書以外の押印は、すべて登記官に確認してもらいながら行いました。

事前に押印している場合でも、押し忘れの可能性を考えると実印は持参しておくほうが安心です。何度も法務局に通うのは結構面倒です。

STEP4:提出する

登記官からOKが出たら、登記所内で登録免許税分の印紙を購入して指定箇所に貼ります。

その後、申請書を添付し申請窓口に全書類を提出したら手続き完了です。不備がなければおよそ1週間程度で、登記完了証と登記識別情報通知が発行されます。

登記完了証と登記識別情報通知は、3か月以内に登記所に直接出向いて受け取らなければ無効となるのでご注意ください。

不動産相続登記で取り寄せる書類について

被相続人誕生~死亡時までの戸籍謄本・改製原戸籍・除籍謄本

本籍地の役所で取り寄せます。証明書発行は、1通300~750円くらいかかります。

筆者は被相続人(祖父)の謄本を集めるのに1番手間がかかりました。本籍地が生涯変わらなかった人は1つの役所で事足りますが、祖父の場合、何度か変わっていてそれぞれの市町村から取り寄せる必要があったからです。

古い謄本は本籍の地名が変わっていたりしますが、Webや県庁や市の窓口に問い合わせれば確認できます。また戸籍法改正の時期にあった戸籍は以前の様式(改製原戸籍)も必要になるので、戸籍を取り寄せる際に市町村に確認します。

法定相続人全員の戸籍謄本

被相続人と法定相続人の関係を示すために必要です。代理人が取り寄せる場合、委任状が必要です。

法定相続人全員の印鑑証明書

それぞれの方がお住まいの各市町村の窓口にて入手します。本人でも代理人でも印鑑登録証と本人確認ができるもの(運転免許証など)が必要です。

法定相続人全員の書類は各々に取り寄せてもらうのが1番早いです。

相続する人の住民票の写し

お住まいの市町村窓口で入手します。

固定資産評価額通知書

不動産取得税を算出するためのものです。相続する不動産管轄がある市町村窓口で入手します。郵送での取り寄せも可能です。

登記事項証明書

提出書類ではありませんが、不動産の表示を正確に記載するために必要です。相続する不動産管轄の全国の法務局で入手できます。オンライン申請も可能です。

参考:登記ねっと

不動産相続登記で作成する書類について

登記申請書

登記の詳細情報を記す書類です。相続が発生した日、不動産や相続人の情報、相続の内容、課税価格、登録免許税の額などを記します。

相続関係説明図

被相続人と法定相続人の関係を示した図です。

必ず必要なものではありませんが、登記官にチェックしてもらうときに話が早いです。また、これを提出した場合は戸籍謄本などの相続証明書類を返却してもらえます。

遺産分割協議書

相続が発生した不動産を誰がどのように相続するのかを記し、それを法定相続人全員が承認したという内容を示す書類です。

相続人全員が署名・押印(実印)します。この書類は法定相続人の人数分作成し、登記後に全員に配布します。

不動産相続登記にかかった費用

登録免許税(不動産の固定資産評価額の4/1000)と、取り寄せた書類代のみです。書類にかかった諸費用は法定相続人7名で8,000円ほどかかりました。

大変だったこと・振り返ってみて思うこと

筆者は全部で登記所の相談コーナーに3回出向きました。手続き方法を教えてもらうとき、書類チェックをしてもらうとき、提出日の3回です。何も知らずにゼロから飛び込んだ筆者にとっては必要な回数だったと思いますが、本来はここまで通う必要はないと思います。

法務局、登記所の業務取扱時間は平日8:30~17:15でした。相談コーナーは登記所によって時間や曜日が指定されていることもあります。

筆者の場合は妹との共同名義だったのですが、手続き自体は1人名義とそれほど変わりませんでした。

おわりに

迷ったら登記相談コーナーを頼りにしてください。たいへん親切で細かく見てくれますので、押印、割印や課税価格、登録免許税の計算などで不安なところは空白にして持参し、書類自体の束ね方もすべて当日登記官にお任せしました。

勢いよくやってしまえば、作業自体は難しくありませんでした。節約になったし、いい経験にもなったのでやってみてよかったです。

不動産相続登記申請は郵送やオンラインでも可能ですが、今回は登記所で直接申請する方法をご案内しました。ご参考になれば幸いです。

(image by 足成)

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