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イラストレーター・中村佑介さんの「この秋おすすめの本ベスト5」と本をジャケ買いするときのポイント

2013年10月16日作成

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(image by 2014年カレンダー表紙(2013年11月1日発売予定))

新しいジャンルの本に挑戦したい!けれど、ネットで口コミをチェックしてから買うのはなんだか味気ないし、だからといって本をジャケ買いするにしても何に注目すればいいのかイマイチわからない…なんていう方も多いのでは。

そこで今回は、イラストレーターの中村佑介さんに「この秋おすすめの本ベスト5」と、本をジャケ買いするときのポイントについて聞いてみました!

この秋おすすめの本 ベスト5

1.『淋しかったからくちづけしたの-林静一傑作画集 少女編』

中村さんが「僕も多大なる影響を受けた林静一先生の、現在書店で購入できる唯一にして、これまでで一番作品点数の多い画集である」という、林静一さんの画集です。名前にピンとこなくても、表紙を飾る少女の横顔に見覚えがある人も多いのでは?

「林先生の絵を見て『小梅ちゃん!』という人は多いが、あのキャンディの商品名が“小梅"である。このように、魅力的な絵とは、想い出の中で本物の人間と錯覚してしまうものを指す。そしてやはりこの本を閉じた後も、“読み終わった"ではなく、“会ってきた"という感覚が残る。人肌恋しい秋のお供、いやお友に」(中村)

2.『ケータイ小説的。“再ヤンキー化”時代の少女たち』

ケータイ小説が誕生した背景と現代の若者たちの生態を読み解く、文化批評本。

「まだスマートフォンでなくケータイ電話が主流だった少し前に流行したケータイ小説。あのブームはいったい何だったのかという問いに、浜崎あゆみ、地方、ヤンキー文化という3つの鍵を使って挑んでいる。『この時代は生きにくい、そして浜崎あゆみがなぜ売れているのかわからない』。そう思っている人にこそ読んで欲しい。情緒を大切にする余り、僕らは大切なものを見過ごしていたのかもしれない。そんな目から鱗の一冊」(中村)

3.『第2図書係補佐』

お笑いコンビ「ピース」の又吉直樹さんの著書。「お笑い界きっての本読み」と言われる又吉さんが太宰治などの作品とともに自分自身について語っています。

「俳優、芸能人のエッセイは多数読んでいる。もともと応援している方でも本になると面白くなかったり、一方で苦手な方が面白い文章を書くことがあるので収集がやめられない。その中でもこの一冊は、又吉さんのキャラクターと趣味、そして文章と内容が見事なまでに結実したとても幸せな例。ただ面白い文章を目で追っていたつもりが、読後には又吉さんのこれまでの人生と愛読書の内容までもが頭に入っている。読書家ならではの業である」(中村)

4.『ぼくの怪獣大百科』

お笑いコンビ「サバンナ」の八木真澄さんが手帳に書きためた100体の怪獣を一冊にまとめたもの。

「お笑いコンビ・サバンナの八木真澄さんによるオリジナル怪獣スケッチ集。その造形やタッチの可愛さに癒されるも、本を閉じると一転、恐怖感に襲われる。なぜなら、これは誰にも頼まれずに書き溜めている八木さんの自由帳のほんの一部だと言うからだ。死後に大量の作品が発見され、現在高い評価を得ているヘンリー・ダーガーと同じく、これは吉本やタレント本という巨大な俗っぽさに扮した、非常に過激なアウトサイダーアート集なのだ」(中村)

5.『ラッセンとは何だったのか? 消費とアートを越えた「先」』

イルカやクジラが宙を舞う姿が印象的なマリンアートを描く、クリスチャン・ラッセンの作品を徹底分析した一冊。

「80~90年代にかけて最も日本全土に浸透したのに、なぜか絵の経験や知識のある人からは見下されていたクリスチャン・ラッセンの作品。今一度その絵画的価値を冷静に見てみようという興味深い一冊。中でも精神科医で評論家の斎藤環さんによる、ラッセンとヤンキー性を結びつけた考察は、ユニークであると同時に的を得ていて、非常に面白い。斎藤さんの『世界が土曜の夜の夢なら』と併せて、秋の夜に響く暴走族のエンジン音をBGMに」(中村)

本をジャケ買いするポイントは?

CDと同じく、本もイラストや写真などさまざまな装丁がほどこされています。中村さんいわく、「雰囲気がいい」と感じたものがジャケ買いしてOKのサインなのだとか…。

「僕たちイラストレーターやデザイナーは、本の仕事の際は必ず内容を読んだ上で表紙を考えます。面白い本だった場合は、自然と製作中のテンションも愛着も強くなります。ですので、絵の好みやデザインの良し悪しではなく、書店で表紙をみて『雰囲気いいな』とピンとくるものがあれば、それは誰かにとって紛れもなく面白い本だったのだなと嬉しくなるのです」(中村)

おわりに

「皆さまの良き出会いが作れるよう、今日も僕は原稿に目を落とします」と中村さん。

書店に並べられた本の中で妙に気になる一冊を見つけたら…? 思い切って手を伸ばしてみてもいいかもしれませんね。

中村佑介さんーーー1978年生まれ。宝塚出身のイラストレーター。ASIAN KUNG-FU GENERATIONのCDジャケットをはじめ、『謎解きはディナーのあとで』『夜は短し 歩けよ乙女』など数多くの書籍カバーや、近年は音楽の教科書の表紙を手掛ける。初作品集『Blue』は画集では異例の9万部を記録し、2014年中旬には2冊目の画集を発表予定。

YUSUKE NAKAMURA.net | 中村佑介

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www.yusukenakamura.net

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本記事は、2013年10月16日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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